タンクローリー乗務員

職業分類:13_083-99 信頼度 ★★★★★

タンクローリーに乗務し、ガソリン等液体・高圧ガスなどを移送する。

平均年収
507万円
レンジ 352〜857万円
最高年収の目安
857万円
上位10% 741万円
5年後の予想年収
598万円推定
2031年
10年後の予想年収
706万円推定
607〜819万円
将来性
65/100
★★★☆☆ 高い
AI代替リスク
25%
低い
求人需要
高い
有効求人倍率 2.58倍

仕事内容

タンクローリーに乗務し、ガソリン等液体・高圧ガスなどを移送する。
 タンクローリーは、重心を低くするために、荷台の形が楕円形をしており、危険物を移送する車は「危」、毒物・劇物を移送する車は「毒」、高圧ガスを移送する車は「高圧ガス」の標識を車の前後に掲示しなければならない。
 なお、ガソリン等の引火性液体危険物の移送を行うタンクローリーのほか、飲料水、牛乳、シロップ等飲料品を運ぶ給水車、小麦粉や肥料、砂糖などの粉粒体を運ぶバルク車等もタンクローリーに含まれる。
 以下は、ガソリン等の引火性液体危険物の移送を行うタンクローリー乗務員の業務を中心に述べる。
 乗務員は出社して車両の運行前点検・アルコール呼気や健康状態等のチェック、配車内容、配送先、道路状況等の注意点・連絡事項等運行管理者からの点呼・伝達を受けた後、危険物取扱者免状又は高圧ガス移動監視者講習修了証、防護服、保護具や消化器等携行品の確認、イエローカード(事故発生時にドライバーが取るべき応急措置、災害拡大防止措置等を記載した黄色い書面)の設置及び安全運行のため車両の始業前点検を行い、車両に乗り込み運転を始める。
 液体・高圧ガスなどの場合、荷積み(発荷主)は、製油所、油槽所等の供給拠点であるが、ここで積み込んだ後、ガソリンスタンド(給油所)、工場、運送会社、航空会社施設等に配送する。1回の荷積みで1~3件配送し、1日で2~4回繰り返す。工場を中心に回るもの、ガソリンスタンドを中心に回るもの等様々な形態がある。運転距離は中・短距離が多い。
 積み込みは、製油所等に到着してから勤務先からのオーダーを確認して製油所等の電子機器に油種・数量等を登録後、積み込みレーン(ベイ)にタンクローリーを移動させる。アースを取付ける等火災防止措置を取り、タンクローリーの各ハッチ(通常5個~8個ある。)の上部の蓋を解放し、出荷基地のアームを挿入し、ICカード等でベイの電子機器を操作して、ハッチの蓋を開けて爆発防止のために気体を回収した後、積込みを開始する。最近ではタンクローリーのハイテク化が進んでいて、各ハッチに積み込む油種(ガソリン、灯油等)、数量(ハッチ割)を電子機器に記憶させるシステムとなっており、手順を遵守すれば積み込む油種や数量を誤ることは無い。積込み作業が終了したら、ハッチの蓋のハンドル閉鎖やアームの所定位置への収納等を確認してガソリンスタンド等配送先へ出発する。
 ガソリンスタンド等配送先に到着し、入場する前に、営業を妨げない安全な入場ルートを確認しておき、ガソリンスタンド等立ち会い者の誘導に従い所定の位置に停車し車止めを置く。
 次に、納品書(荷卸し確認チェックリスト)で、納入先や油種と数量をガソリンスタンド等立ち会い者とタンクローリー乗務員相互で確認する。
 ガソリンスタンド等における荷卸し時におけるコンタミ(混油)事故やオーバーフロー(漏油)事故等防止について消防法に基づく立会義務があり、ガソリンスタンド等立ち会い者とタンクローリー乗務員の相互協力、相互確認が安全対策の基本となる。
 そして、アースの接続、消火器の配置等準備を行った後、ハッチ積荷と地下タンク在庫の油種・数量と荷卸し数量を相互に確認し、荷卸しの油種の順序(原則、灯油、レギュラー、ハイオク、軽油の順番)を決定する。その後、配送先のタンクとタンクローリーのハッチをホースで繋いでコックを開ける。その際、注油口のタンク番号、油種、ホースの結合状態をよく確認することが重要である。荷卸し時に、ガソリンスタンド等側にある油種を識別する油種キーを接続することでガソリンスタンド等側の油種と荷卸ししようとしているハッチの油種が一致しないと各ハッチに付いているバルブが開かないよう混油事故を防止している場合もある。ただし、同一の油種を複数のタンクに分納する場合は注意が必要で、数量の振り分けは各ハッチのバルブ操作をする事により行うので、誤ると油が溢れる。また、安全のため、荷卸しの際は、落ちタバコや静電気に細心の注意を払う必要がある。荷卸し作業終了時に、ハッチ内残油と地下タンク在庫を検量し、荷卸し確認チェックリストにガソリンスタンド等立ち会い者の確認を受ける。最後に、バルブ、コックが全て閉まっているかを確認する。
 なお、粉粒体を運ぶバルク車等の場合は、粉粒体を降ろす時は空気の圧力を使ってホースから出す等積み込み及び荷卸しの手続きは危険物の移送とは異なる。
 配送終了後は車両を回送して帰社するが、終業に当たっては、車両を清掃、点検し、運行管理者へ配送状況、車両点検結果等の報告を行う。輸送伝票等を返納し、運転日報に必要事項を記載、翌日の配送予定を確認し終了する。
 万が一運転中に交通事故、貨物事故が発生したときは、まず消防署、警察署に緊急通報をし、運行管理者に連絡し、指示を受けて適切な措置をとる。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 タンクローリー

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

勤務先は石油精製会社等から委託を受けた運送会社が多く、全国に幅広く広がっている。
 労働条件は、勤務先の規定に従うが、正社員としての採用が多く、給料は多くの会社が月給制となっており、給料のうち基本給以外の資格手当や運行手当、時間外手当などの変動給の占める割合が比較的大きい。週休2日制を導入している企業も多い。
 24時間営業のガソリンスタンド等の場合、輸送コストを考え夜間配送したほうが効率的な場合は、1台のタンクローリーを2人の交代(シフト制)制で勤務しているところもある。出勤時間は毎日同時刻ではなく、一般的に配送先の都合により早朝の場合が多い。退社時間は、配送先の場所、件数、道路事情に左右される。
 トラック乗務員全体では多くが男性であり、女性の割合は4.6%である。年齢層では、トラック運送事業を含む自動車運送業界で働く人は50歳以上が全体の51.0%を占めるなど、高齢化が進んでいる。(*1)
 ただし、タンクローリー車の場合は他のトラック運転と異なり、荷積み荷卸しの際に手で持ち上げるのはそれ程重くない給油用ホースであるので、肉体的な負担は少なく、荷卸しのための待機時間も比較的少ない。従って運転業務以外の附帯業務に高齢者でも充分に対応可能であり、高齢者のタンクローリー乗務員を活用している事業所も多くある。また、女性の活躍機会も増えている。
 なお、液体・高圧ガス運搬の場合、灯油等燃料が多く消費される冬場が繁忙期であり、夏期には余裕ができるのが一般的である。
 深刻な乗務員不足の改善を目指して、国土交通省と厚生労働省共同で、トラック運送事業者の労働環境の改善等に取り組んでいる。

(*1)公益社団法人全日本トラック協会【日本のトラック輸送産業現状と課題2025】 「少子・高齢化の進展と若年労働不足」から

タンクローリー乗務員の年収

タンクローリー乗務員の平均年収は507万円(令和7年賃金構造基本統計調査「営業用大型貨物自動車運転者」・全国)。中央値の目安は472万円、年収レンジは352〜857万円、上位10%は741万円です。

平均年収
507万円
中央値(目安)
472万円
最低年収の目安
352万円
未経験・20代前半
上位10%
741万円
最高年収の目安
857万円
トップ層
時給(一般労働者)
2,032円
短時間労働者 1,652円
最低賃金との比
1.7倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
26万円
前年度比 +0.8万円

あなたの年収は、同じ年代のタンクローリー乗務員の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

タンクローリー乗務員の時給2,032円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.7倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
351万円
30代
416万円
40代
472万円
50代
522万円

平均年収と平均年齢(51.5歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
380万円
1〜3年
422万円
3〜5年
465万円
5〜10年
520万円
10年以上
584万円

雇用形態別の年収推定

正社員 507万円パート・アルバイト 213万円フリーランス・自営 533万円契約社員・派遣社員 396万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年463万円———
2022年477万円———
2023年485万円—2.62倍24.4万円
2024年492万円—2.61倍25.2万円
2025年507万円—2.58倍26万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

タンクローリー乗務員の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在507万円 → 3年後 560万円 → 5年後 598万円 → 10年後 706万円(10年後の予想レンジ 607〜819万円)。年率の伸びは+3.4%と見ています。

507万円
現在
2026年
560万円
3年後
2029年
517〜609万円
598万円
5年後
2031年
539〜666万円
706万円
10年後
2036年
607〜819万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.69%求人賃金の勢い +0.48%AIの影響 +0.19%退職による人手不足 +0.2%合計 +3.4%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

タンクローリー乗務員の将来性スコア

65/100
★★★☆☆
高い・全職業で66位
AI耐性
75点
参入障壁
11点
年収水準
48点
求人需要
82点
賃金の勢い
51点
人手不足(平均年齢)
96点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

タンクローリー乗務員のAI代替リスク

25%
低い
AIに奪われにくい順で全職業中121位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

タンクローリー乗務員の求人需要

有効求人倍率
2.58倍
全職業で95位
求人需要
高い
75/100
求人賃金(月額)
26万円
前年度比 +0.8万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
51.5歳
労働時間
175時間/月
5年後の求人数
+15.1%
推定
10年後の求人数
+27.1%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:大型トラック・トレーラーの運転手の年収・将来性

タンクローリー乗務員に当たるアメリカの職業「大型トラック・トレーラーの運転手」(米国の職業分類 53-3032)の年収の中央値は約922万円($58,640・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収507万円の1.8倍です。

日本:タンクローリー乗務員アメリカ:大型トラック・トレーラーの運転手
年収(日本=平均・米国=中央値)507万円922万円
$58,640
上位10%741万円1,248万円
$79,380
10年後の予想年収706万円1,245万円
$79,200
将来性スコア6553
AI代替リスク25% 低い42% 中程度
求人需要求人倍率 2.58倍雇用の増減予測 +3.8%
2025–35・BLS
就業者数—206.2万人
時給(平均)2,032円
最低賃金の1.7倍
4,403円
$28.00
連邦最低賃金の3.9倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—職業訓練の修了証(学位なし)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:機械操作・組立・運転の平均月収を国別に比べる

タンクローリー乗務員は国際標準職業分類で「機械操作・組立・運転」に入ります。133か国・地域の機械操作・組立・運転の平均月収を円に直すと、日本は月35.9万円で24位、1位はスイスの月105万円です。アメリカは月74.5万円で日本の2.1倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は22位です。

1. スイス
105万円
2. デンマーク
101万円
3. ベルギー
99.3万円
4. ノルウェー
90万円
5. アイスランド
86.9万円
10. アメリカ
74.5万円
13. フランス
61.7万円
14. ドイツ
60.9万円
16. イギリス
56.6万円
19. 韓国
46.2万円
24. 日本
35.9万円
36. シンガポール
25.2万円

「機械操作・組立・運転」全体の平均で、タンクローリー乗務員だけの値ではありません(工場の機械オペレーター・組立工、トラック・バス・タクシー運転手、建設機械の運転など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は42万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。機械操作・組立・運転の世界ランキングを全部見る →

タンクローリー乗務員に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
3.4
読解力
3.0
保守点検
2.8
説明力
2.7
指導
2.5
文章力
2.4
故障等の原因特定
2.4
修理
2.3

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

輸送
3.0
化学
1.8
顧客サービス・対人サービス
1.1
公衆安全・危機管理
0.9
地理学
0.9
教育訓練
0.9
事務処理
0.9
物理学
0.8

仕事の中身(よく行う活動)

乗り物を運転・操縦する上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る人間関係を構築し、維持する法律や規定、基準を適用する全身を使って身体的な活動を行う仕事を整理、計画する、優先順序を決める手と腕を使って物を取り扱い動かすスケジュールを作成する

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

タンクローリー乗務員になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

入職に当たって、特に学歴は問われないが、タンクローリー車は大型車が多いため大型自動車運転免許が必要となる場合が多く、その他に車両総重量が750㎏を超える貨物トレーラー荷物車両を連結して移動する場合の運転では牽引免許も必要となる。また、引火性液体、毒物・劇物、高圧ガス等移送の取扱物により、危険物取扱者(乙種第四類、丙種等)、毒物劇物取扱責任者、高圧ガス製造保安責任者又は高圧ガス移動監視者等の資格が必要となる。
 新卒で入社する場合もあるが、中途採用も多い。ハローワークや求人広告での求人を通じて採用された後、一定期間を試用または見習い期間として過ごし、訓練を受ける。
 初任運転者に対しては国土交通省告示により、実際にトラックに乗っての指導と、積荷の搭載方法や日常点検の方法、トラックの構造の特性などの座学の研修が義務付けられている。職場の各管理者、作業指揮者などから実務知識、就業規則などの講習、接客や作業の技術などを学んだ後、運転業務に従事する。
 中途採用の場合でも、各種免許資格の取得を支援する企業も多く、入社後に大型免許、牽引免許や危険物取扱者等の資格を取得する場合もある。
 運転業務の経験を積んだ後、内勤職となり、運行管理者(国家資格)の資格を取得してドライバーを管理する配車担当となり、その後、管理者から所長等管理職となる場合もある。
 基本的に運転には集中力が必要でこれを持続できること、同時に環境の異変に対しこれを直ちに認識し、迅速・的確な対応をとることが必要である。社会に不可欠なインフラを支える実感を得られる魅力がある一方、危険物を取り扱うので安全面の配慮の徹底と職務遂行の正確性が勤務姿勢に特に求められる。
 また、夜間運行の場合もあり、健康管理が大切となる。配送先との接遇の機会もあるので、清潔な服装、真摯な応対などに心がける必要がある。

タンクローリー乗務員のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「営業用大型貨物自動車運転者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「61 自動車運転従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2020。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。