風力発電の企画・調査

職業分類:06_033-03 信頼度 ★★★★★

風力発電に適した場所の選定、そこでの風力発電の企画・計画の検討、周辺環境への影響の調査、建設に必要な許認可の取得、地域との調整を行う。

平均年収
737万円
レンジ 468〜1,341万円
最高年収の目安
1,341万円
上位10% 1,139万円
5年後の予想年収
815万円推定
2031年
10年後の予想年収
902万円推定
776〜1,048万円
将来性
49/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
—
—
求人需要
低い
有効求人倍率 0.34倍

仕事内容

風力発電に適した土地の選定、そこでの風力発電の企画・計画の検討、周辺環境への影響の調査、建設に必要な許認可の取得、地域との調整などを行う。また、建設、運転まで含めた風力発電プロジェクト全体の管理や関係者との折衝も行う。
 まず、風力発電に適した場所を選定するため、風速や風向のデータを収集する。既存のデータも活用し、風況観測機器やドローンを使って情報収集する。地形や周辺の環境(住宅、施設、自然環境など)も調査する。風車設置に適した土地がみつかれば、自治体に風車建設の企画・計画を提案し、地域住民への初期調査開始の説明会を行う。
 環境影響評価(EIA : Environmental Impact Assessment)として、事業が生活環境、自然環境に与える影響を調査、予測、評価する。この中で地元住民や自治体との協議も行う。必要であれば環境保全措置も考える。
 発電量の予測、設備投資の金額、運用経費などを試算し、収益性や投資が回収できるかを判断する。技術的な検討も行い、風車を選定する(モデルや大きさ)。必要な土地や道路の造成、送電インフラの整備計画も作成する。
 風車稼働には初期調査から10年近くかかることが多く、その間に調査や折衝、また、計画や申請のために関係する法律を読み解くという様々な仕事があるが、金額の大きなプロジェクトを進めている、というやりがいもある。地元説明会が終わった、自治体への申請が終わった、風車建設の工事が始まったというような節目節目での達成感があり、出来上がった風車を見上げると大きな充実感がある。
 周辺地域を検討するときにGIS(地理情報システム)や国土地理院の国土数値情報を用いる。企画書、計画書作成にはパソコンを用い、文書表現等で生成AIを活用することもある。スマートフォンは必需品であり、圏外にならないような機種を選ぶ。コラボレーション・ツール(マイクロソフトのTeams他)により社内外の関係者との情報共有、スケジュール管理、プロジェクト管理、ビデオ会議等を行う。
 ここまで陸上風力発電を想定して解説してきたが、洋上風力発電についても注目が集まっている。陸上風力発電は適した土地、設置できる土地が限られているが、洋上風力発電はこれから大きな可能性がある。洋上風力発電は現在、国が設置海域候補地を選定し、そこでの事業を募集する形で本格的な事業化が始まっている。
 洋上風力発電では地元漁業者の理解と調整が必要であるが、今のところ漁業に悪影響は見られず、漁獲量の変化に対する懸念は薄らいでいる。海上に広がる巨大な風車群は観光資源とまでは言えないが、目立つ設備として、その地のランドマークともなる。
 洋上風力発電の中でも浮体式風力発電は着床式に比べ、深い海底の場所にも設置でき、遠浅の海岸が少ない日本において有力な選択肢として期待されている。

<就業希望者へのメッセージ>
 入社するまではそもそも風力が日本にとって重要な電源であることさえ知りませんでした。多くの関係者が一丸となって取り組んでいること、地域住民や官公庁に喜ばれる仕事に携われていることにやりがいを感じています。(就業者 30代)
 1つのプロジェクトが数年単位なので、事業地の方々との出会いがあり、その土地への愛着がわきます。発電所の建設にとどまらず、電気をどう消費するかを含めたプロジェクトに携わることができ、色々なことが学べます。(就業者 30代)
 プロジェクトマネジャーとして自分自身で考えながら、規模の大きい再エネプロジェクトを推進できる難しさと楽しさを感じます。自身の社会人スキルとして、折衝能力、ファイナンス知識・法知識など多方面のスキルを習得できることも大きな魅力です。(就業者 30代)

◇よく使う道具、機材、情報技術等
 パソコン、文書作成ソフト(Word等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、GIS(地理情報システム)、国土地理院の国土数値情報、コラボレーション・ツール(情報共有、文書管理、スケジュール管理、ビデオ会議、チャット等)、ヘルメット等(建設現場に行くとき)、スマートフォン

労働条件の特徴

勤務先は風力発電に取り組んでいる発電事業者、石油会社等エネルギー関連企業、建設会社が多い。就業場所は本社の事業開発部門であり大都市であるが、全国各地の建設現場に出張し、調査を行ったり、自治体と折衝したり、地元住民への説明会を行ったりする。週前半は本社、週末は各地建設現場という勤務もある。しばらく現地に留まり、現地事務所で仕事をする場合もある。
 就業者は男性が多く、年齢層としては30歳代前半が多い。プロジェクトの担当者はほとんどが正社員であり、給与は月給制、多くが大企業であることから給与水準は高い。
 風力発電は世界的な温室効果ガス削減、カーボンニュートラルの動きから期待されているが、設置の規制が厳しくなったり、資材が高騰したり、また、陸上の場合は適した土地が少なくなったりと、これからの事業が厳しい面もある。以前は国内の風車メーカーもあったが、現在は国内の風車メーカーはなく、これも事業開発を難しくしている。
 洋上風力は本格的な取り組みが始まったところであり、特に浮体式風力発電は海底が深いところでも設置でき、様々な技術開発と伴って、これから発展していくと考えられ、建設、設計の技術開発により、今後は海外展開も期待される。
 風力発電は風に左右されるが、発電した電力を蓄電池に蓄えたり、発電した電力で水素を作る等、関連する技術の開発、実用化も進んでいる。事業採算性も必要な要素ではあるが、持続可能な社会に貢献する再エネの一つの有力な選択肢として重要性は高い。

風力発電の企画・調査の年収

風力発電の企画・調査の平均年収は737万円(令和7年賃金構造基本統計調査「企画事務員」・全国)。中央値の目安は685万円、年収レンジは468〜1,341万円、上位10%は1,139万円です。

平均年収
737万円
中央値(目安)
685万円
最低年収の目安
468万円
未経験・20代前半
上位10%
1,139万円
最高年収の目安
1,341万円
トップ層
時給(一般労働者)
3,633円
短時間労働者 1,812円
最低賃金との比
3.1倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
22.2万円
前年度比 +0.8万円

あなたの年収は、同じ年代の風力発電の企画・調査の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

風力発電の企画・調査の時給3,633円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の3.1倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
529万円
30代
647万円
40代
752万円
50代
847万円

平均年収と平均年齢(43.0歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
535万円
1〜3年
602万円
3〜5年
670万円
5〜10年
757万円
10年以上
858万円

雇用形態別の年収推定

正社員 737万円パート・アルバイト 309万円フリーランス・自営 774万円契約社員・派遣社員 575万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年621万円———
2022年630万円———
2023年645万円—0.36倍20.7万円
2024年691万円—0.35倍21.4万円
2025年737万円—0.34倍22.2万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

風力発電の企画・調査の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在737万円 → 3年後 783万円 → 5年後 815万円 → 10年後 902万円(10年後の予想レンジ 776〜1,048万円)。年率の伸びは+2.1%と見ています。

737万円
現在
2026年
783万円
3年後
2029年
723〜852万円
815万円
5年後
2031年
735〜908万円
902万円
10年後
2036年
776〜1,048万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.43%求人賃金の勢い +0.68%合計 +2.1%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

風力発電の企画・調査の将来性スコア

49/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で307位
参入障壁
49点
年収水準
91点
求人需要
12点
賃金の勢い
73点
人手不足(平均年齢)
46点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

風力発電の企画・調査のAI代替リスク

計算中です。

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

風力発電の企画・調査の求人需要

有効求人倍率
0.34倍
全職業で463位
求人需要
低い
25/100
求人賃金(月額)
22.2万円
前年度比 +0.8万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
43.0歳
労働時間
158時間/月
5年後の求人数
+2.6%
推定
10年後の求人数
+4.6%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:エンジニア(その他)の年収・将来性

風力発電の企画・調査に当たるアメリカの職業「エンジニア(その他)」(米国の職業分類 17-2199)の年収の中央値は約1,933万円($122,930・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収737万円の2.6倍です。

日本:風力発電の企画・調査アメリカ:エンジニア(その他)
年収(日本=平均・米国=中央値)737万円1,933万円
$122,930
上位10%1,139万円2,987万円
$189,950
10年後の予想年収902万円2,623万円
$166,800
将来性スコア4957
AI代替リスク—35% 低い
求人需要求人倍率 0.34倍雇用の増減予測 +3.7%
2025–35・BLS
就業者数—15.4万人
時給(平均)3,633円
最低賃金の3.1倍
9,435円
$60.00
連邦最低賃金の8.3倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:事務職の平均月収を国別に比べる

風力発電の企画・調査は国際標準職業分類で「事務職」に入ります。133か国・地域の事務職の平均月収を円に直すと、日本は月36万円で26位、1位はルクセンブルクの月129万円です。アメリカは月70.6万円で日本の2.0倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は21位です。

1. ルクセンブルク
129万円
2. スイス
106万円
3. ベルギー
101万円
4. デンマーク
95.4万円
5. アイスランド
87.2万円
7. ノルウェー
78.6万円
11. アメリカ
70.6万円
13. フランス
63.6万円
14. ドイツ
63万円
17. 韓国
55.5万円
20. イギリス
47.2万円
26. 日本
36万円

「事務職」全体の平均で、風力発電の企画・調査だけの値ではありません(一般事務・経理事務・営業事務、受付、データ入力、窓口など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は45.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。事務職の世界ランキングを全部見る →

風力発電の企画・調査に必要なスキル・資格

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★★★☆ やや難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

風力発電の企画・調査になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

風力発電は比較的新しい業界であり、新卒で採用され、社内で育成されるという人はまだ少ない。建築関係のデベロッパーをしていたり、金融機関で再エネ関係の投資をしていたり、また、工場プラントの営業をしていたりと、様々な仕事をしていた人がキャリア採用され仕事に就くことが多い。
 社会人経験のある中途採用のため、短期間の社員研修を受け、社内の教材を自分で学び、社内システムの操作方法等を身につけ、それぞれのプロジェクトに配属される。最初は風況の調査や環境アセスメントなど、プロジェクトの一部の仕事を任され、色々な力が身についてきたところで一つの風力発電のプロジェクト全体を任される。仕事と並行して、土地取得や自治体への申請など社内のワークショップに参加し、実践力を高めていく。難しい案件では複数でプロジェクトを担当することもあるが、一人で一つのプロジェクトが基本になっている。副担当として他の人が担当しているプロジェクト側面から支援したり、一つのプロジェクトに主担当と副担当を置いている会社もある。
 大学で工学等を専攻し、新卒で建設会社の風力発電部門に採用される場合は、エンジニアとして風力発電の設計・建設を行い、その後、風力発電の企画・調査等、風力発電プロジェクト全体を担当することもある。現在、技術開発が盛んな洋上風力発電ではこのような人も多い。
 風力発電の現場は都市部ではないため、運転免許は必須である。林道や舗装されていない道路を運転することが多い。土地の取得において宅建(宅地建物取引士)などの資格が役立つこともある。関連資格として経済産業者の国家資格であるエネルギー管理士があるが取得している人は少ない。その他の資格として、技術士(機械、建設、環境部門)、第二種電気主任技術者等があるが持っている人は多くはない。
 再エネ特措法、電気事業法、環境影響評価法、建築基準法、森林法、農地法、景観条例、港湾法、再エネ海域利用法、等々、関係する法律は多く、それらのポイントを押さえておく必要もある。
 地方自治体や地元住民等、多くの関係者の意見をまとめプロジェクトを進めていくため、コミュニケーション能力、調整力、誠実さが求められ、粘り強さ、忍耐力も必要とされる。一つ一つ、自分が中心になって進めていかなければならず、自発性、主体性が重要である。

風力発電の企画・調査のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「企画事務員」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「25 一般事務従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2025。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。