M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザー

経営・管理職 職業分類:03_013-99 信頼度 ★★★★★

法律、財務などの専門スキルを活用して、対象企業・事業の選定から、交渉、契約締結に至るまでのM&A(企業合併・事業買収)のプロセスを適切に進捗管理する。

平均年収
1,135万円
レンジ 609〜2,318万円
最高年収の目安
2,318万円
上位10% 1,924万円
5年後の予想年収
1,239万円推定
2031年
10年後の予想年収
1,353万円推定
1,163〜1,570万円
将来性
47/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
55%
中程度
求人需要
低い
有効求人倍率 0.62倍

仕事内容

M&A(Mergers and Acquisitions:企業合併・事業買収)がその目的を達成するよう、法律、財務などの専門スキルを活用して、対象企業・事業の選定から、交渉、契約締結に至るまでのプロセスを適切に進捗管理する。
 M&Aの目的は、企業の持続的発展のための新規事業や市場への参入、企業グループの再編、事業統合、あるいは、経営不振企業の救済、後継者のいない企業の事業承継など多様である。
 業務をM&Aのプロセスに沿って具体的にみると、次のとおりである。まず、「事前検討段階」として、①経営企画部などが行う経営戦略・M&A戦略の策定を支援し、あるいは②M&Aを検討する企業との相談を受け、③M&A戦略に適合する、あるいは相談を踏まえたM&A対象企業・事業を選定して、④選定したM&A対象企業と接触してM&Aの可能性を協議する。次いで、「交渉段階」に入り、⑤本格的M&A交渉開始に合意した場合には基本合意(LOI:Letter of Intent)を締結して、⑥弁護士、公認会計士などの専門家と協力して、M&A対象企業について事業・財務・法務・人事・システム・環境等を詳細に調査しM&Aに適する企業かを評価するデューディリジェンス(DD:Due Diligence)を行い、⑦その結果を踏まえた買収価額算定評価を実施、併せて⑧金融機関と資金調達交渉を行う。そして、「実行段階」であり、⑨DDと買収価額算定評価に基づき買収価額を協議し、合意に達すれば売買契約を締結、⑩当該M&Aに係る広報を行うとともに、⑪所有権移転、対価支払い、合併などの諸手続きを行う。また、⑫新組織の人材(社長・CFO等)の採用・確保など、M&Aの効果の実現を図るための統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)を実施する。
 M&A進捗管理を行う仕事には2つの態様がある。「事業会社等の内部において自社のM&Aの進捗管理を担うもの」と「他社のM&Aの補佐や進捗管理を請け負って担うもの」であり、一般的に、前者の担当者は「M&Aマネージャー」、後者の担当者は「M&Aコンサルタント」や「M&Aアドバイザー」とも呼ばれる。
 したがって、M&Aマネージャーは、経営戦略・事業戦略などを策定する社長直属の社長室、経営企画部、経営戦略部等や、これらの下の1セクションとして設置されたM&A担当部署に配置される例が多い。一方、M&Aコンサルタント・M&Aアドバイザーは、「M&Aコンサルティング会社」「M&A仲介会社」等に所属するものが多く、上記のM&A進捗管理の具体的業務の「事前検討段階」②と③の「企業との相談」に係るものは、専らM&Aコンサルタント・M&Aアドバイザーの業務である。
 これらM&A専門部門設置や担当者配置、専門企業の伸長が見られるようになったのは比較的最近(リーマンショック後)であるといわれる。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

勤務先は、企業のM&A部門やM&Aコンサルティング会社などであり、企業の本社が所在する大都市圏に集中している。M&Aマネージャーについていえば、一部の大企業を除き、M&A専任者は少なく、数人(3~4名程度)の企業が多い。ほとんど正社員である。
 年齢的には、一人前になるまでに5~8年かかること、特にリーマンショック後に多く配置されるようになったことを反映して、30~50歳層が中心である。就業者は男性が多い。
 賃金は月給制が多い。大型のM&Aの経験があれば、ヘッドハンティングなどにより高ポジション、高収入への道が開ける場合もある。
 勤務形態は勤務先の規定による。フレックスタイム制や裁量労働制をとっている企業もある。M&Aの進捗状況により繁閑の差が大きく残業が増える場合もある。
 企業は、経済の成熟化の中、成長力・収益力の強化、持続的発展の維持のため、技術開発・事業開発の自前主義を見直し、自社の弱み(経営資源の不足分野)を迅速に補強するM&Aを積極的に活用するようになっている。この傾向は今後も更に強まると予想される。加えて、中小の事業承継に係るM&Aに対する要請も強まる可能性が高いことから、人材ニーズは高まると考えられる。

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの年収

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの平均年収は1,135万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」・全国)。中央値の目安は1,055万円、年収レンジは609〜2,318万円、上位10%は1,924万円です。

平均年収
1,135万円
中央値(目安)
1,055万円
最低年収の目安
609万円
未経験・20代前半
上位10%
1,924万円
最高年収の目安
2,318万円
トップ層
時給(一般労働者)
5,497円
短時間労働者 2,650円
最低賃金との比
4.7倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
31.1万円
前年度比 +0.9万円

あなたの年収は、同じ年代のM&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの時給5,497円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の4.7倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
792万円
30代
1,026万円
40代
1,244万円
50代
1,450万円

平均年収と平均年齢(39.4歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
779万円
1〜3年
898万円
3〜5年
1,016万円
5〜10年
1,170万円
10年以上
1,348万円

雇用形態別の年収推定

正社員 1,135万円パート・アルバイト 477万円フリーランス・自営 1,191万円契約社員・派遣社員 885万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年1,030万円———
2022年781万円———
2023年948万円—0.70倍29.9万円
2024年903万円—0.64倍30.2万円
2025年1,135万円—0.62倍31.1万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在1,135万円 → 3年後 1,196万円 → 5年後 1,239万円 → 10年後 1,353万円(10年後の予想レンジ 1,163〜1,570万円)。年率の伸びは+1.8%と見ています。

1,135万円
現在
2026年
1,196万円
3年後
2029年
1,104〜1,302万円
1,239万円
5年後
2031年
1,116〜1,380万円
1,353万円
10年後
2036年
1,163〜1,570万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.29%求人賃金の勢い +0.41%AIの影響 -0.15%合計 +1.8%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの将来性スコア

47/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で348位
AI耐性
45点
参入障壁
88点
年収水準
98点
求人需要
17点
賃金の勢い
42点
人手不足(平均年齢)
13点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&AアドバイザーのAI代替リスク

55%
中程度
AIに奪われにくい順で全職業中333位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーの求人需要

有効求人倍率
0.62倍
全職業で448位
求人需要
低い
23/100
求人賃金(月額)
31.1万円
前年度比 +0.9万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
39.4歳
労働時間
162時間/月
5年後の求人数
+2.3%
推定
10年後の求人数
+4.1%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:金融・投資アナリストの年収・将来性

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーに当たるアメリカの職業「金融・投資アナリスト」(米国の職業分類 13-2051)の年収の中央値は約1,616万円($102,740・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収1,135万円の1.4倍です。

日本:M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーアメリカ:金融・投資アナリスト
年収(日本=平均・米国=中央値)1,135万円1,616万円
$102,740
上位10%1,924万円2,844万円
$180,860
10年後の予想年収1,353万円2,142万円
$136,200
将来性スコア4763
AI代替リスク55% 中程度60% 中程度
求人需要求人倍率 0.62倍雇用の増減予測 +7.2%
2025–35・BLS
就業者数—36.2万人
時給(平均)5,497円
最低賃金の4.7倍
8,806円
$56.00
連邦最低賃金の7.7倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーは国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーだけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーに必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
4.8
交渉
4.7
説得
4.5
説明力
4.5
他者との調整
4.4
読解力
4.3
他者の反応の理解
4.2
文章力
4.2

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

ビジネスと経営
3.1
経済学・会計学
3.0
顧客サービス・対人サービス
3.0
事務処理
2.8
日本語の語彙・文法
2.7
販売・マーケティング
2.5
コミュニケーションとメディア
2.3
法律学、政治学
2.2

仕事の中身(よく行う活動)

情報を取得する人間関係を構築し、維持する上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る法律や規定、基準を適用する仕事を整理、計画する、優先順序を決める組織外の人々とコミュニケーションを取るクオリティを判断する情報の整理と検知を行う

必要資格

関連する資格はありません(資格が無くても就ける職業です)。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーになるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

この仕事に就くためには、特に学歴や資格は必要とされないが、大学・大学院卒がほとんどである。専攻分野としては、経済・経営・商学・法律専攻が多い。理系専攻もいる。専攻が多様なのは、自らビジネス法務、財務等の情報を理解するとともに、経営・法律・会計・システム等の専門家をコーディネートするという仕事の性質による。ただし、重要なのはあくまで実務経験と専門知識の豊富さとされる。
 そのため、中途採用者がほとんどである。前職は、銀行、証券会社、投資会社、コンサルティング会社、会計事務所、法律事務所などで、そこでの業務経験・専門知識を土台に、M&Aを数多く経験することにより、交渉力・合意形成力など必要な知識・スキル・ノウハウなどを習得すると共に、関係する専門家とのネットワークを形成し、担当者として成長して行く。したがって未経験者がM&Aの実務経験を積んでいくのは容易ではないが、最近では新卒採用者をプロパーとして育成する動きもある。
 事前検討から交渉、実行までM&Aのプロセスを一人で遂行できるようになれば一人前と見なされるが、ここまで成長するには5~8年かかるといわれている。
 一つの組織におけるM&Aの実務経験を活かして他社のM&Aマネージャー、M&Aコンサルタント・M&Aアドバイザー、経営コンサルタント等に転職していくといわれる。
 M&Aは、刻々と変動する経済等の状況下、一定の期限内に多額の資金を動かすものであることから、期限遵守、情報管理、公平性・説明責任等の高いコンプライアンスが求められる。加えて、論理的に考える力、社内外の専門家に劣らない専門知識(経営、財務、会計、税制、ビジネス法務など)、専門知識を統合し実践に応用する力、多くの関係者とのコミュニケーション力、交渉などにおける的確な洞察力・判断力があげられる。読解力、海外事業の状況把握のための語学力(英語)も不可欠である。

M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザーのキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「18 経営・金融・保険専門職業従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。