麻酔科医

医療 職業分類:04_021-01 信頼度 ★★★★★

別名:医師

主に手術時の麻酔管理を担当し、患者の全身状態を管理する。

平均年収
1,512万円
レンジ 786〜3,145万円
最高年収の目安
3,145万円
上位10% 2,601万円
5年後の予想年収
1,729万円推定
2031年
10年後の予想年収
1,978万円推定
1,701〜2,296万円
将来性
70/100
★★★★☆ 高い
AI代替リスク
15%
非常に低い
求人需要
高い
有効求人倍率 1.95倍

仕事内容

麻酔科医は主に手術時の麻酔管理を担当し、患者の全身状態を管理する。麻酔科医の業務は多岐にわたるが、主な仕事の内容について記述する。
 まず、手術前に患者の健康状態を診察し、最適な麻酔法を決定する。患者や家族に麻酔方法や合併症について説明し、同意を得る(インフォームド・コンセント)。手術当日は、全身麻酔の場合には麻酔薬の投与により麻酔導入後、気道確保、人工呼吸を開始する。手術中は、生体情報モニターを用いて患者の呼吸、循環、体温などを継続的に監視し、必要に応じて麻酔深度の調整や輸液、輸血などの処置を行う。
 手術終了後は、麻酔からの覚醒を確認し、疼痛管理(術後の痛み管理)や合併症予防のための指示を出す。術後回診では、患者の回復状態を確認し、必要に応じて痛みの管理や合併症対策を行う。
 麻酔科医は手術室だけでなく、集中治療室(ICU)での重症患者管理や、ペインクリニックや緩和ケアにおける痛みの治療にも携わることがある。また、緊急手術や分娩時の麻酔対応のため、夜間や休日の待機も必要となる。
 病院規模や専門性によって業務内容は若干異なる。大学病院や大規模総合病院では、心臓麻酔、小児麻酔、産科麻酔などの専門性の高い麻酔を担当することが多い。一方、中小規模の病院では、より幅広い症例に対応することが求められる。
 麻酔科医の中には、他の診療科から転向して修練する医師もいる。

◇よく使う道具、機材、情報技術等
 麻酔器、生体情報モニター、喉頭鏡、超音波診断装置、人工呼吸器

労働条件の特徴

主な勤務先は麻酔科があり外科手術を行う比較的大きな病院である。手術があれば麻酔科のない病院で勤務することもある。緩和ケア、ペインクリニックなども麻酔科医を求めている。
 麻酔科医の人数は10,350人であり、このうち94.8%が病院勤務である。また、女性医師の割合は4割程度となっている。また、女性医師の割合は4割程度となっている。(厚労省の令和4年医師・歯科医師・薬剤師調査の「主たる診療科、施設の種別にみた医療施設に従事する医師数」)
 麻酔科医を必要とする手術の多くは日中に計画的に設定されているため定時勤務が多く、早番や遅番などの交代制勤務体制もあることから比較的勤務時間の調整がしやすい。
 就業形態としては、正規職員が主であるが、これ以外に、契約職員、アルバイト、派遣労働、自営でのオフィス開業などがある。麻酔科医専門の派遣事務所に所属してアルバイトや派遣労働だけで働く場合もあるが、専門医の認定条件では週3回は同じ病院に勤務する必要がある。
 当番医以外は定時の勤務となっているが、手術によっては勤務時間が伸びることもある。
 麻酔科医の数は多くなってきているが、業務の幅も広がり、医療現場での負担が増えている。改善策の一つとして、看護師の特定行為として術中麻酔補助行為が認められ、術中特定行為プログラムを看護師が受講しているが、看護師も不足し多忙のため、現状では術中麻酔へのタスクシフトは当初期待されたほどは広がっていない。

麻酔科医の年収

麻酔科医の平均年収は1,512万円(令和7年賃金構造基本統計調査「医師」・全国)。中央値の目安は1,406万円、年収レンジは786〜3,145万円、上位10%は2,601万円です。

平均年収
1,512万円
中央値(目安)
1,406万円
最低年収の目安
786万円
未経験・20代前半
上位10%
2,601万円
最高年収の目安
3,145万円
トップ層
時給(一般労働者)
7,120円
短時間労働者 12,711円
最低賃金との比
6.0倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
39.4万円
前年度比 +1万円

あなたの年収は、同じ年代の麻酔科医の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

麻酔科医の時給7,120円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の6.0倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
904万円
30代
1,199万円
40代
1,479万円
50代
1,749万円

平均年収と平均年齢(45.7歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
1,013万円
1〜3年
1,180万円
3〜5年
1,346万円
5〜10年
1,562万円
10年以上
1,812万円

雇用形態別の年収推定

正社員 1,512万円パート・アルバイト 635万円フリーランス・自営 1,588万円契約社員・派遣社員 1,180万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年1,378万円———
2022年1,429万円———
2023年1,436万円—2.18倍37.6万円
2024年1,338万円—2.21倍38.4万円
2025年1,512万円—1.95倍39.4万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

麻酔科医の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在1,512万円 → 3年後 1,639万円 → 5年後 1,729万円 → 10年後 1,978万円(10年後の予想レンジ 1,701〜2,296万円)。年率の伸びは+2.7%と見ています。

1,512万円
現在
2026年
1,639万円
3年後
2029年
1,513〜1,784万円
1,729万円
5年後
2031年
1,558〜1,926万円
1,978万円
10年後
2036年
1,701〜2,296万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.38%求人賃金の勢い +0.28%AIの影響 +0.26%合計 +2.7%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

麻酔科医の将来性スコア

70/100
★★★★☆
高い・全職業で24位
AI耐性
85点
参入障壁
49点
年収水準
99点
求人需要
71点
賃金の勢い
23点
人手不足(平均年齢)
77点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

麻酔科医のAI代替リスク

15%
非常に低い
AIに奪われにくい順で全職業中49位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

麻酔科医の求人需要

有効求人倍率
1.95倍
全職業で154位
求人需要
高い
60/100
求人賃金(月額)
39.4万円
前年度比 +1万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
45.7歳
労働時間
158時間/月
5年後の求人数
+13.7%
推定
10年後の求人数
+24.6%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:麻酔科医の年収・将来性

麻酔科医に当たるアメリカの職業「麻酔科医」(米国の職業分類 29-1211)の年収の中央値は約6,156万円($391,490・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収1,512万円の4.1倍です。

日本:麻酔科医アメリカ:麻酔科医
年収(日本=平均・米国=中央値)1,512万円6,156万円
$391,490
上位10%2,601万円8,761万円
$557,130
10年後の予想年収1,978万円8,433万円
$536,300
将来性スコア7066
AI代替リスク15% 非常に低い21% 低い
求人需要求人倍率 1.95倍雇用の増減予測 +3.6%
2025–35・BLS
就業者数—3.9万人
時給(平均)7,120円
最低賃金の6.0倍
27,204円
$173.00
連邦最低賃金の23.9倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—博士号・専門職学位(医師・弁護士など)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

麻酔科医は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、麻酔科医だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

麻酔科医に必要なスキル・資格

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★★★☆ やや難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

麻酔科医になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

麻酔科医として働くためには、まず大学医学部(6年間)を卒業し、医師国家試験に合格して医師免許を取得する必要がある。臨床研修病院において、2年以上の臨床研修を修了することに加え、麻酔科を標榜する場合には、①麻酔の実施に関して十分な修練を行うことのできる病院等において2年以上修練を行う(基準Ⅰ)、または、②2年以上麻酔の業務に従事し、かつ、麻酔の実施を主に担当する医師として気管挿管による全身麻酔300症例以上の実施を経験する(基準Ⅱ)と、審査の上で厚生労働大臣の麻酔科標榜許可を受ける必要がある。また、日本専門医機構が定める4年間の麻酔科専門研修プログラムの研修と日本麻酔科学会の認定試験合格で麻酔科専門医が取得できる。麻酔科専門医取得後5年で更新し、麻酔科指導医を書類申請で取得できる。
 自己研修としては、学会や雑誌での研究発表や学会主催の症例検討会や研修に参加し、新薬の知識や医療技術を学んだり、各学会認定の麻酔科の専門医として心臓血管麻酔専門医、小児麻酔認定医、区域麻酔認定医、集中治療の専門医(サブスペシャルティ)などがある。
 大学病院に勤務する場合には例えば、助教、講師、准教授、教授などの役職に就くこととなる。一般病院に勤務する場合は、例えば、麻酔科副部長、麻酔科部長、副院長、病院長など、病院の定める役職に就くこととなる。
 麻酔科医は、麻酔科学、生理学、薬理学に関する専門知識が求められ、心臓血管麻酔、産科麻酔、小児麻酔といった専門分野以外にも呼吸器外科、脳神経外科の麻酔など幅広い経験の積み重ねが求められる。
 麻酔科医には、緊急時に何が起きているか素早く判断する的確な臨床推論と手際よく素早い実行力が必要とされる。また、不安な状況の患者との信頼関係を構築し、術後も患者に寄り添う。手術中は外科医や看護師とも良好なコミュニケーションを取る必要があることから、共感性や対人スキルも必要とされている。

麻酔科医のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「医師」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「12 医師,歯科医師,獣医師,薬剤師」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2024。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。