養護教諭

教育 職業分類:05_031-01 信頼度 ★★★★☆

別名:保健室の先生

小学校、中学校、高等学校等の保健室を主な勤務場所として、学校保健活動の推進に関する業務に携わる。

平均年収
735万円
レンジ 468〜1,337万円
最高年収の目安
1,337万円
上位10% 1,136万円
5年後の予想年収
816万円推定
2031年
10年後の予想年収
906万円推定
780〜1,052万円
将来性
49/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
33%
低い
求人需要
低い
有効求人倍率 1.38倍

仕事内容

小学校、中学校、高等学校等の保健室を主な勤務場所として、学校保健活動の推進に関する業務に携わる。一般に「保健室の先生」と呼ばれることが多い。
 養護教諭が行っている主な仕事は、学校内でのけがや体調不良の児童生徒等に対する救急処置である。軽微なけがの手当てを行い、体調不良の児童生徒等に対しては、状態をよく聞きとり、様子を観察し、保健室内で安静にさせる。けがや体調の状態によっては学級担任、管理職等と相談の上、保護者に連絡し迎えに来てもらったり、救急車の搬送を依頼したりすることもある。学校は教育機関であり、医療機関ではないため、学校における救急処置は医療機関での処置が行われるまでの応急的なものであるが、養護教諭は、救急処置と合わせて、児童生徒等の発達の段階に応じた、疾病やけがなどに関する保健指導も行う。
 保健室を訪れる児童生徒等には、身体的不調の背景にいじめや虐待など心の問題や悩みを抱える者もいる。そのような児童生徒等の心身の状態をよく観察し、話を聞くなどして心の問題の早期発見に努め、学級担任、学年主任、スクールカウンセラー、管理職等と情報を共有して対処していくことも養護教諭の役割である。
 定期的に毎年行う仕事として、健康診断の企画、実施に関する様々な業務がある。学校では6月30日までに児童生徒等の健康診断を行うことが法令で定められている。また、小学校入学予定の幼児を対象とした就学時の健康診断がある。健康診断は学校医、学校歯科医等が行うものであるが、養護教諭はこれらの健康診断の実施が円滑に行われるよう、日程調整、学校医・学校歯科医への連絡、実施計画の作成・準備、保護者への周知、事前指導などを行う。健康診断実施後は、事後措置として、疾病又は異常がある者だけでなく心身に疾病や異常が認められなかった児童生徒等にも、健康診断の結果を通知し、児童生徒等の健康の保持増進に役立てている。加えて、結果を分析し、学校における健康課題を明らかにして健康教育に活用している。
 また、学校保健計画の作成のほか、遠足、修学旅行、運動会、体育祭などの学校行事や夏休みなどに先立って、全校又は学年学級単位で体調管理の方法、けがや体調不良に対する具体的な対処方法、熱中症や感染症の予防等に関する保健指導を行う。学級担任等からの依頼に応じて健康や保健に関する授業において、ティーム・ティーチングで参画することもある。
 養護教諭の仕事には事務的な作業も多い。学校の管理下でけがをした児童生徒等の災害給付金申請に係る書類の作成、毎日の保健室の利用状況に関する記録なども事務作業に含まれる。地域による若干の差はあるが、近年は学校にもパソコンやタブレットなど情報端末の導入が進み、作業の効率化やネットワークを用いた情報発信が推進されている。
 学校環境衛生活動も養護教諭の仕事である。学校内の環境が健康的で快適な学習環境として維持されているかどうかを、学校薬剤師の指導助言の下、学校保健安全法に規定する学校環境衛生基準に照らして確認する。具体的には教室内の照明の明るさ(照度)、換気、温湿度、騒音、水道水(飲料水等)の水質の確認などがある。
 近年はアレルギー疾患の増加、メンタルヘルスの問題など多様化・複雑化する現代的健康課題への対応がある一方で、保健室に来て心身の不調を訴えたり、問題を抱えていたりする児童生徒等が徐々に快方へ向かう様子を見ることができるのは、養護教諭としてやりがいを感じられる点である。学習指導とは別の関わり方を通して児童生徒等の成長の姿を間近で見られることは、この仕事の大きな魅力である。

◇よく使う道具、機材、情報技術
 体温計、ベッド、長いす、検診器具(体重計、身長計等)、パソコン、タブレット、事務処理ソフト(文書作成、表計算)

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

養護教諭の就業者数は全体で37,922人であり、そのうち女性教諭は37,851人(99.8%)を占める*。多くが正規採用であるが、休業中の養護教諭の代替や新卒で採用された養護教諭の補助として資格をもつ非常勤の臨時教員が就業することもある。勤務は土日祝日を除く平日の朝から夕方までの8時間であるが、個人情報を含む持ち帰りができない書類を扱う事務仕事などは残業して行うこともある。
 研修は、採用後1年目の初任者研修のほか、経験年数に応じて定期的に研修プログラムが組まれており、長期休業期間等を利用するなどして必要な研修を受講する。自ら希望する研修を選択して受講することもできる。

*文部科学省、学校基本調査(令和6年度)

養護教諭の年収

養護教諭の平均年収は735万円(令和7年賃金構造基本統計調査「小・中学校教員」・全国)。中央値の目安は684万円、年収レンジは468〜1,337万円、上位10%は1,136万円です。

平均年収
735万円
中央値(目安)
684万円
最低年収の目安
468万円
未経験・20代前半
上位10%
1,136万円
最高年収の目安
1,337万円
トップ層
時給(一般労働者)
3,481円
短時間労働者 3,546円
最低賃金との比
3.0倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
24.5万円
前年度比 +0.5万円

あなたの年収は、同じ年代の養護教諭の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

養護教諭の時給3,481円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の3.0倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
534万円
30代
653万円
40代
759万円
50代
855万円

平均年収と平均年齢(42.2歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
534万円
1〜3年
601万円
3〜5年
668万円
5〜10年
755万円
10年以上
856万円

雇用形態別の年収推定

正社員 735万円パート・アルバイト 309万円フリーランス・自営 772万円契約社員・派遣社員 573万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年699万円———
2022年740万円———
2023年661万円—1.35倍23.5万円
2024年727万円—1.37倍24万円
2025年735万円—1.38倍24.5万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

養護教諭の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在735万円 → 3年後 783万円 → 5年後 816万円 → 10年後 906万円(10年後の予想レンジ 780〜1,052万円)。年率の伸びは+2.1%と見ています。

735万円
現在
2026年
783万円
3年後
2029年
723〜852万円
816万円
5年後
2031年
736〜909万円
906万円
10年後
2036年
780〜1,052万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.09%求人賃金の勢い +0.1%AIの影響 +0.13%合計 +2.1%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

養護教諭の将来性スコア

49/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で307位
AI耐性
67点
参入障壁
28点
年収水準
89点
求人需要
44点
賃金の勢い
10点
人手不足(平均年齢)
37点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

養護教諭のAI代替リスク

33%
低い
AIに奪われにくい順で全職業中169位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

養護教諭の求人需要

有効求人倍率
1.38倍
全職業で301位
求人需要
低い
37/100
求人賃金(月額)
24.5万円
前年度比 +0.5万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
42.2歳
労働時間
171時間/月
5年後の求人数
+8.1%
推定
10年後の求人数
+14.6%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:看護師(正看護師)の年収・将来性

養護教諭に当たるアメリカの職業「看護師(正看護師)」(米国の職業分類 29-1141)の年収の中央値は約1,534万円($97,550・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収735万円の2.1倍です。

日本:養護教諭アメリカ:看護師(正看護師)
年収(日本=平均・米国=中央値)735万円1,534万円
$97,550
上位10%1,136万円2,162万円
$137,470
10年後の予想年収906万円2,104万円
$133,800
将来性スコア4961
AI代替リスク33% 低い33% 低い
求人需要求人倍率 1.38倍雇用の増減予測 +5.6%
2025–35・BLS
就業者数—338.0万人
時給(平均)3,481円
最低賃金の3.0倍
7,548円
$48.00
連邦最低賃金の6.6倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

養護教諭は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、養護教諭だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

養護教諭に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
6.7
他者の反応の理解
5.5
説明力
5.0
指導
5.0
他者との調整
5.0
読解力
4.8
対人援助サービス
4.7
文章力
4.6

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

仕事の中身(よく行う活動)

他者に対する支援とケアを行う人間関係を構築し、維持する上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る組織外の人々とコミュニケーションを取る継続的に状況を把握する仕事を整理、計画する、優先順序を決める情報を取得する仕事に関連する知識を更新し、活用する

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★★☆☆ ふつう(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

養護教諭になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

養護教諭として仕事をするには、養護教諭の免許状が必要である。養護教諭免許状は、養護教諭の教職課程を有する大学等で所定の単位を修得することで取得できる。このほか、看護師、保健師の免許を保有している場合は、大学等において通常よりも少ない単位を修得することで、各都道府県の教育委員会に申請し、取得することができる。
 免許取得後、公立の学校に勤務するには各自治体の教員採用試験に、国立・私立の学校に勤務するには各学校法人等の採用試験に合格する必要がある。養護教諭の採用者数が少ないこともあり、採用倍率は他の教員と比較して高くなっている。
 公立学校の場合、異動が定期的にあり異動先の学校種は様々である。自治体によって差はあるが、養護教諭としての経験を積みながら主任教諭、主幹教諭・指導教諭職を経て、選考や審査に合格することで副校長、校長などの管理職になる道も開かれている。
 養護教諭は各学校の中での保健管理全体を原則一人で担う仕事であるため、学校の中での他の教職員との連携が必須となる。また、学校内の教職員のほか、外部機関、保護者とのやりとりも多いため、多くの人と連携し、情報共有できるコミュニケーション能力および様々な人の意見を集約し、まとめられる調整能力が必要である。学校において児童生徒の心身の健康に直接関わる立場であるため、児童生徒の保健管理、心身の発達に関する専門的知識のほか、相手の話に耳を傾け、理解し共感できるような心理的サポートに関する技能やスキルも求められる。

養護教諭のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「小・中学校教員」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「19 教員」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2024。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。