家庭裁判所調査官

法律 職業分類:03_012-99 信頼度 ★★★☆☆

行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行う。

平均年収
981万円
レンジ 564〜1,920万円
最高年収の目安
1,920万円
上位10% 1,607万円
5年後の予想年収
1,071万円推定
2031年
10年後の予想年収
1,170万円推定
1,006〜1,358万円
将来性
56/100
★★★☆☆ ふつう
AI代替リスク
27%
低い
求人需要
非常に低い
有効求人倍率 0.71倍

仕事内容

行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行う。
 家庭裁判所は、夫婦や親族間の争いなどの家庭に関する問題を調停・審判・訴訟などによって解決するほか、非行を起こした少年などについて処分を決定する。いずれも法律的な解決を図るだけでなく、事件の背後にある人間関係や環境を考慮した解決が求められる。家庭裁判所調査官は、このような観点から、家庭裁判所において、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、心理学、社会学、教育学、社会福祉学といった行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、紛争解決や立ち直りに向けた調査活動を行う。
 離婚、子どもの親権・監護権をめぐる争い、後見人の選任、養子縁組の許可などがある家事事件では、家庭裁判所調査官は、例えば、離婚の調停手続において、両親が親権を争っている場合には、親子の交流の様子を観察したり、子どもと面接したりして、子どもの思いを調停委員や両親に伝えたり、子どもの福祉を優先した解決について裁判官に意見を提出する。また、当事者間で食い違い、合意のあっせんが難しい場合などに、当事者と面接し、それぞれの気持ちを受け止めながら客観的な事実を確認して整理し、その結果をもとに調停の進め方について裁判官に意見を提出する。
 非行を起こした少年などについて処分を決定する少年事件では、家庭裁判所調査官は、少年がなぜ非行を起こしたのかを分析し、どうすれば立ち直ることができるのかを検討するため、少年の性格、日頃の行動、生育歴、少年を取り巻く環境などを調査し、その結果を書面にまとめて裁判官に報告する。試験観察という決定がされた場合には、その間に少年や保護者と定期的に面接することもある。
 家庭裁判所調査官は、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、家庭裁判所の適正、迅速な審理を支えている。また、学校や児童相談所などの関係機関とも連携したりして、少年や当事者が抱えている問題の解決を目指している。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン

労働条件の特徴

全国にある家庭裁判所の本庁と主要な支部に勤務する。数年ごとに全国的な転勤がある。身分は、裁判所職員という特別職の国家公務員で、定員は1598人(2022年現在)。
 給料、休日、勤務時間など労働条件は、一般の国家公務員とほぼ同じである。
 採用されている職員に占める女性の割合は約8割となっている(2025年度試験結果*)。
 経済や文化の国際化、経済事情の変動、国民の意識や価値観の多様化などにより、家族のあり方やこれに関する価値観、青少年を取り巻く社会状況や教育環境なども著しく変化している。このような社会の動きを反映して、家庭裁判所に持ち込まれる家事事件や少年事件も複雑かつ深刻なものが増加しており、夫婦・親子等の関係をめぐる人事訴訟も扱うようになったことから、家庭裁判所調査官の果たす役割も、一層重要となっている。

*裁判所 令和7年度実施結果 総合職試験(家庭裁判所調査官補)

家庭裁判所調査官の年収

家庭裁判所調査官の平均年収は981万円(令和7年賃金構造基本統計調査「法務従事者」・全国)。中央値の目安は912万円、年収レンジは564〜1,920万円、上位10%は1,607万円です。

平均年収
981万円
中央値(目安)
912万円
最低年収の目安
564万円
未経験・20代前半
上位10%
1,607万円
最高年収の目安
1,920万円
トップ層
時給(一般労働者)
5,016円
短時間労働者 3,897円
最低賃金との比
4.3倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
31.6万円
前年度比 +0.6万円

あなたの年収は、同じ年代の家庭裁判所調査官の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

家庭裁判所調査官の時給5,016円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の4.3倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
630万円
30代
798万円
40代
952万円
50代
1,095万円

平均年収と平均年齢(46.5歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
689万円
1〜3年
786万円
3〜5年
884万円
5〜10年
1,010万円
10年以上
1,157万円

雇用形態別の年収推定

正社員 981万円パート・アルバイト 412万円フリーランス・自営 1,030万円契約社員・派遣社員 765万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年945万円———
2022年971万円———
2023年1,122万円—0.96倍30.4万円
2024年765万円—0.85倍31万円
2025年981万円—0.71倍31.6万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

家庭裁判所調査官の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在981万円 → 3年後 1,034万円 → 5年後 1,071万円 → 10年後 1,170万円(10年後の予想レンジ 1,006〜1,358万円)。年率の伸びは+1.8%と見ています。

981万円
現在
2026年
1,034万円
3年後
2029年
955〜1,125万円
1,071万円
5年後
2031年
965〜1,193万円
1,170万円
10年後
2036年
1,006〜1,358万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.24%求人賃金の勢い +0.05%AIの影響 +0.17%合計 +1.8%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

家庭裁判所調査官の将来性スコア

56/100
★★★☆☆
ふつう・全職業で174位
AI耐性
73点
参入障壁
89点
年収水準
96点
求人需要
19点
賃金の勢い
8点
人手不足(平均年齢)
85点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

家庭裁判所調査官のAI代替リスク

27%
低い
AIに奪われにくい順で全職業中137位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

家庭裁判所調査官の求人需要

有効求人倍率
0.71倍
全職業で439位
求人需要
非常に低い
16/100
求人賃金(月額)
31.6万円
前年度比 +0.6万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
46.5歳
労働時間
159時間/月
5年後の求人数
+6.3%
推定
10年後の求人数
+11.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:保護観察官の年収・将来性

家庭裁判所調査官に当たるアメリカの職業「保護観察官」(米国の職業分類 21-1092)の年収の中央値は約1,042万円($66,270・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収981万円の1.1倍です。

日本:家庭裁判所調査官アメリカ:保護観察官
年収(日本=平均・米国=中央値)981万円1,042万円
$66,270
上位10%1,607万円1,695万円
$107,790
10年後の予想年収1,170万円1,400万円
$89,000
将来性スコア5655
AI代替リスク27% 低い44% 中程度
求人需要求人倍率 0.71倍雇用の増減予測 +3.0%
2025–35・BLS
就業者数—8.9万人
時給(平均)5,016円
最低賃金の4.3倍
5,504円
$35.00
連邦最低賃金の4.8倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

家庭裁判所調査官は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、家庭裁判所調査官だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

家庭裁判所調査官に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
6.7
他者の反応の理解
6.3
文章力
5.8
説得
5.7
説明力
5.7
読解力
5.7
論理と推論(批判的思考)
5.5
対人援助サービス
5.5

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

心理学
5.0
法律学、政治学
4.8
社会学
4.7
セラピーとカウンセリング
4.6
日本語の語彙・文法
4.3
教育訓練
3.6
医学・歯学
3.6
事務処理
3.5

必要資格

関連する資格はありません(資格が無くても就ける職業です)。

学歴(働いている人の割合)

大卒
1%

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

家庭裁判所調査官になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補、院卒者区分・大卒程度区分)に合格する必要がある。受験資格として、院卒者区分、大卒程度区分はいずれも30歳未満という制限がある。試験は2次試験まである。
 家庭裁判所調査官補として採用されると、裁判所職員総合研修所と配属先の家庭裁判所で研修(約2年)を受け、修了すると調査官に任命される。
 研修所では講義や演習などの合同研修を受け、更に家庭裁判所では指導担当の主任家裁調査官から、事件処理その他調査実務全般にわたる教育訓練を受ける。
 事実の調査や人間関係の調整など、家庭裁判所の専門的な仕事に従事するため、心理学等に関する専門的知識や技法と法学の知識、そしてそれらを高めるための不断の自己研鑽が求められる。また、裁判所職員としての高い倫理性や使命感、関係機関の職員として協力して執務できる柔軟さや協調性も求められる。

家庭裁判所調査官のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「法務従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「17 法務従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2018。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。