ネット通販の運営
別名:インターネット通信販売受付事務員、ネットショップ事務員、ネット通販運営事務員
ネット通販事業において、Webサイトや商品の管理、受注・発注の処理や、顧客への対応を行う。
仕事内容
ネット通販とは、実店舗をもたない通信販売の一形態で、EC(electronic commerce)とも呼ばれている。ECは、法人向け(BtoB)、消費者向け(BtoC)、個人間(CtoC)などの形態がある。この中で、特に消費者向けの取引を「ネットショップ」と呼んでいる。ここでは主に企業が運営するネット通販事業の運営について述べる。
企業規模、業務形態がECモール出店型か自社サイト運営型か、BtoB型(法人向け)かBtoC型(消費者向け)かなどの違いによって業務内容は大きく異なるが、基本業務としては、多数の商品を正確に効率よく取り扱う商品管理、お客の注文を受けてから商品を発送するまでの受発注管理、トラブルなくサイトを安定的に運営するサイト管理が上げられる。また、在庫管理、売り上げ管理等も行う。加えて、お客からの問い合わせ、苦情、商品交換・返品の要望にも随時、対応する。
規模の小さい企業では1人の担当者が運営全般を担っているが、規模の大きな企業では、顧客対応はコールセンターが対応するなど分業化が進んでいる。
いずれにせよ、「フルフィルメント業務」を担当若しくは監督するのが運営担当の仕事である。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
パソコン、スマートフォン
主なタスク
- 注文を受けた商品をピッキング、検品し、梱包・箱詰めする。(実施率 1%)
- 注文を受けた商品の発送作業を自ら行う。(実施率 1%)
- お客からの問い合わせ、苦情、交換・返品の要望等に対応する。(実施率 1%)
- 新商品について写真や商品説明、管理番号等、必要な情報をそろえて登録する。(実施率 1%)
- 顧客に入金方法を案内する。(実施率 1%)
- 入金確認後、もしくは後払い決済の審査通過後、物流部門に発送の指示を出す。(実施率 1%)
- 先払いの受注について、銀行振込決済、クレジットカード決済等で入金を確認する。(実施率 1%)
- 発送準備中、発送済み等、お客の受注ステータスを適宜更新する。(実施率 1%)
- 海外製品の品質を調査し、仕入先や輸入方法を決定する。(実施率 0%)
- 在庫管理、売上げ管理、システム管理等のバックヤード業務の効率化を図る。(実施率 1%)
- 後払いの受注について、後払い決済の審査登録を行う。(実施率 0%)
- 販売拡大のため、WebページやSNS、メルマガでの広告を企画する。(実施率 1%)
雇用形態(働いている人の割合)
労働条件の特徴
個人で開業をする場合を除けば、基本的に企業の中の職務(仕事)であり、労働時間や給与などの待遇は各社の社内規定に準拠する。
年齢的には、20代後半から30代、40代前半が中心のところが多い。扱う商品や事業形態によって異なるが、比較的女性の比率が高い仕事である。
日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は26.1兆円であり、年々拡大している。そのうち、物販系分野(食品、生活家電、衣類、生活雑貨等)をみると15.2兆円、また、EC化率は9.8%と上昇しており、商取引の電子化が進展している。書籍、映像・音楽ソフト(56.5%)、生活家電、AV機器、PC・周辺機器等(43.0%)のように高い値を示すものもある。なお、国内のBtoB-EC(企業間電子取引)の市場規模は514.4兆円、また、EC化率は43.1%と増加傾向にある。(2024年時点*)。ネット通販の仕事については引き続き需要が見込まれる。
*経済産業省 令和6年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)
ネット通販の運営の年収
ネット通販の運営の平均年収は529万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の一般事務従事者」・全国)。中央値の目安は492万円、年収レンジは364〜900万円、上位10%は776万円です。
あなたの年収は、同じ年代のネット通販の運営の中で上位何%?
入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。
ネット通販の運営の時給2,686円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の2.3倍です。都道府県別の最低賃金 →
年代別の年収推定
平均年収と平均年齢(44.0歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。
経験年数別の年収推定
雇用形態別の年収推定
年収の推移(統計の年ごと)
| 調査年 | 年収 | 就業者数 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 440万円 | — | — | — |
| 2022年 | 437万円 | — | — | — |
| 2023年 | 478万円 | — | 0.36倍 | 20.7万円 |
| 2024年 | 481万円 | — | 0.35倍 | 21.4万円 |
| 2025年 | 529万円 | — | 0.34倍 | 22.2万円 |
ネット通販の運営の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定
現在529万円 → 3年後 546万円 → 5年後 557万円 → 10年後 587万円(10年後の予想レンジ 505〜682万円)。年率の伸びは+1.1%と見ています。
年率の伸びの内訳
将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →
ネット通販の運営の将来性スコア
各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。
ネット通販の運営のAI代替リスク
AIによる仕事内容の変化
解説は準備中です。
AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →
ネット通販の運営の求人需要
有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。
アメリカでは:マーケティングリサーチャー・マーケターの年収・将来性
ネット通販の運営に当たるアメリカの職業「マーケティングリサーチャー・マーケター」(米国の職業分類 13-1161)の年収の中央値は約1,239万円($78,760・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収529万円の2.3倍です。
| 日本:ネット通販の運営 | アメリカ:マーケティングリサーチャー・マーケター | |
|---|---|---|
| 年収(日本=平均・米国=中央値) | 529万円 | 1,239万円 $78,760 |
| 上位10% | 776万円 | 2,445万円 $155,480 |
| 10年後の予想年収 | 587万円 | 1,547万円 $98,400 |
| 将来性スコア | 34 | 58 |
| AI代替リスク | 83% 非常に高い | 80% 高い |
| 求人需要 | 求人倍率 0.34倍 | 雇用の増減予測 +7.0% 2025–35・BLS |
| 就業者数 | — | 90.0万人 |
| 時給(平均) | 2,686円 最低賃金の2.3倍 | 6,762円 $43.00 連邦最低賃金の5.9倍 |
| 最低賃金 | 1,177円 全国加重平均・2026年度 | 1,140円 連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり |
| 入職に必要な学歴(米国) | — | 学士号(大卒) |
米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→
世界では:事務職の平均月収を国別に比べる
ネット通販の運営は国際標準職業分類で「事務職」に入ります。133か国・地域の事務職の平均月収を円に直すと、日本は月36万円で26位、1位はルクセンブルクの月129万円です。アメリカは月70.6万円で日本の2.0倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は21位です。
「事務職」全体の平均で、ネット通販の運営だけの値ではありません(一般事務・経理事務・営業事務、受付、データ入力、窓口など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は45.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。事務職の世界ランキングを全部見る →
ネット通販の運営に必要なスキル・資格
必要スキル
job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。
必要な知識
仕事の中身(よく行う活動)
必要資格
関連する資格はありません(資格が無くても就ける職業です)。
学歴(働いている人の割合)
入職前の訓練期間
入職前の実務経験
なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)
ネット通販の運営になるには(未経験からの方法)
就くには(job tag)
なお、ネットショップを個人で開業して食品を販売する場合には食品衛生法に基づく営業許可が必要なように、扱う商品によっては販売免許が必要なこともある。
ECに関する関心と知識があること、パソコンやスマートフォンなどの情報機器を抵抗感なく使いこなせることが求められる。基本的にはデスクワークが多いが、社内の各部署との連携・連絡が欠かせない仕事でもあり、フットワーク良く横断的なコミュニケーションをとる機動性も必要である。また、運営の仕事は、「事故がなくて当たり前」の「裏方」業務であり、常に全体を見渡しつつ地道で堅実な作業ができることが求められる。直接お客に対応する仕事もあり、誠実に丁寧な対応ができるコミュニケーション能力も重要である。
ネット通販の運営のキャリアルートと年収アップ方法
解説は準備中です。