沿岸漁業従事者

漁業 職業分類:11_066-01 信頼度 ★★★★★

別名:沿岸漁業者、地びき網ひき作業員、潜水漁師、定置網漁師

比較的小さな漁船で主に日帰りで魚介類を獲る沿岸漁業に従事する。

平均年収
361万円
レンジ 260〜588万円
最高年収の目安
588万円
上位10% 512万円
5年後の予想年収
404万円推定
2031年
10年後の予想年収
453万円推定
389〜526万円
将来性
46/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
7%
非常に低い
求人需要
低い
有効求人倍率 1.22倍

仕事内容

比較的小さな漁船で主に日帰りで魚介類を獲る沿岸漁業に従事する。
 漁業には、沿岸漁業のほか、比較的大きな漁船で数日間かける沖合漁業、さらに大きな漁船で半年から1年かけて外国の海にいく遠洋漁業がある。沿岸漁業従事者は日本の漁師の大部分を占め(2017年時点1*)、魚類や昆布、貝類まで幅広く漁獲する。漁法は多彩で、釣り漁の他、魚が通りそうな場所に網を仕掛けておく定置網漁や刺し網漁、魚を船で追いかけて漁獲する方法として、海底に下ろした網を船で引っ張る小型底引き網漁、大きな網で魚群をぐるっと巻き上げる巻き網漁、たくさんの針を流すはえなわ漁などがある。また、カニ・イカ・タコなどには、独特の漁法がある。
 仕事は早朝、場合によっては午前2時や3時に出港する。漁場に着くまでに、船上で準備を終え、到着と同時に作業に取りかかる。網おろし、網の巻き上げ、漁獲物の仕分けなどを行う。市場での価格に大きく影響するため、魚の仕分けは慎重に素早く行う。小さな魚は海にもどし、市場でのセリの時間までに港に戻る。
 漁を終えて帰港すると、漁獲物の水揚げ、漁船や網の清掃・点検・修理など翌日の準備を行う。

*1 農林水産省 平成29年漁業就業実態調査から
沿岸、沖合・遠洋別漁業就業者数

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 漁船、小型底引き網、巻き網

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

沿岸漁業は基本的に少人数で行われ、1人で操業する場合も少なくないため、経営形態は個人経営がほとんどであるが、企業から雇用されることもある。
 漁獲高によって収入が大きく変化する。ホタテ漁、タコ漁やカニ漁などの特産地であったり、希少価値の高い魚の漁の場合は安定して高収入を得やすい。収入を安定させるために、干物などの水産加工品を販売することもある。
 従事者のほとんどが男性であるが、沿岸漁業では、海女(あま)など女性が活躍する漁業もある。
 漁師のもとでの短期間でのアルバイトもある。忙しくなる魚の旬の時期の短期アルバイトが一番多いが、期間は数日だけのものから数ヶ月単位のものまでさまざまで、時給や日給で雇われる。漁師への転職を考えている場合は、このアルバイトが重要な経験になる。
 休日は、海が荒れて出港できない日は休みとなるほか、魚市場が休みの日の前日を休みにするケースも多くなっている。また、時期によって漁のできる日が限られる地域もあり、禁漁期間を休暇に充てることもある。
 全国各地で行われている漁法は様々で、漁法の違いによって仕事の内容も大きく異なる。イカ釣り漁業や巻き網漁業など、光を使って魚を集める漁業については、夜中に行うものもある。また、早朝・夜間に仕事をするケースも多い。
 海の環境の変化や乱獲のために漁獲量が減少したことを反省し、現在では自然の力だけに頼らず、養殖場の設置などを進め、環境を保護しながら資源を回復させる漁業への転換が進んでいる。こうした養殖業等以外は、沿岸漁業を営む経営者数も生産量も近年は減少している。また漁業就業者の多くは高年齢で、漁船の老朽化も問題となっている。現状の課題解決のため、全国の漁協、民間の水産会社が積極的に若者の採用を行い、住居も無償で提供したりする中で、15~24歳の若い漁師が増加傾向にある。また、国も沿岸漁業改善資金などの支援をしている。近年は、仕事に対する価値観の変化や自然志向により、漁師を希望する都会の人々も出てきている。

沿岸漁業従事者の年収

沿岸漁業従事者の平均年収は361万円(令和7年賃金構造基本統計調査「農林漁業従事者」・全国)。中央値の目安は335万円、年収レンジは260〜588万円、上位10%は512万円です。

平均年収
361万円
中央値(目安)
335万円
最低年収の目安
260万円
未経験・20代前半
上位10%
512万円
最高年収の目安
588万円
トップ層
時給(一般労働者)
1,708円
短時間労働者 1,225円
最低賃金との比
1.5倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
23.9万円
前年度比 +0.4万円

あなたの年収は、同じ年代の沿岸漁業従事者の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

沿岸漁業従事者の時給1,708円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.5倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
267万円
30代
310万円
40代
346万円
50代
377万円

平均年収と平均年齢(49.1歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
274万円
1〜3年
303万円
3〜5年
332万円
5〜10年
369万円
10年以上
413万円

雇用形態別の年収推定

正社員 361万円パート・アルバイト 152万円フリーランス・自営 379万円契約社員・派遣社員 281万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年344万円———
2022年361万円———
2023年374万円—1.25倍23.4万円
2024年352万円—1.20倍23.5万円
2025年361万円—1.22倍23.9万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

沿岸漁業従事者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在361万円 → 3年後 386万円 → 5年後 404万円 → 10年後 453万円(10年後の予想レンジ 389〜526万円)。年率の伸びは+2.3%と見ています。

361万円
現在
2026年
386万円
3年後
2029年
357〜420万円
404万円
5年後
2031年
364〜450万円
453万円
10年後
2036年
389〜526万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.01%求人賃金の勢い -0.03%AIの影響 +0.32%退職による人手不足 +0.2%合計 +2.3%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

沿岸漁業従事者の将来性スコア

46/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で365位
AI耐性
93点
参入障壁
14点
年収水準
6点
求人需要
42点
賃金の勢い
5点
人手不足(平均年齢)
91点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

沿岸漁業従事者のAI代替リスク

7%
非常に低い
AIに奪われにくい順で全職業中10位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

沿岸漁業従事者の求人需要

有効求人倍率
1.22倍
全職業で315位
求人需要
低い
34/100
求人賃金(月額)
23.9万円
前年度比 +0.4万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
49.1歳
労働時間
167時間/月
5年後の求人数
+11.3%
推定
10年後の求人数
+20.4%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:漁師・猟師の年収・将来性

沿岸漁業従事者に当たるアメリカの職業「漁師・猟師」(米国の職業分類 45-3031)の年収の中央値は約0万円(—・1ドル157.25円で換算)。

日本:沿岸漁業従事者アメリカ:漁師・猟師
年収(日本=平均・米国=中央値)361万円—
上位10%512万円—
10年後の予想年収453万円—
将来性スコア4649
AI代替リスク7% 非常に低い16% 非常に低い
求人需要求人倍率 1.22倍雇用の増減予測 −4.2%
2025–35・BLS
就業者数—2.8万人
時給(平均)1,708円
最低賃金の1.5倍
—
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学歴不問

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:農林漁業の平均月収を国別に比べる

沿岸漁業従事者は国際標準職業分類で「農林漁業」に入ります。130か国・地域の農林漁業の平均月収を円に直すと、日本は月26.8万円で29位、1位はアイスランドの月153万円です。アメリカは月56.1万円で日本の2.1倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は27位です。

1. アイスランド
153万円
2. デンマーク
84.9万円
3. ベルギー
81万円
4. スイス
78.8万円
5. ルクセンブルク
72.9万円
9. ノルウェー
58.4万円
10. アメリカ
56.1万円
11. フランス
54.5万円
13. ドイツ
52.2万円
18. イギリス
44.6万円
23. 韓国
34万円
29. 日本
26.8万円

「農林漁業」全体の平均で、沿岸漁業従事者だけの値ではありません(農業・林業・漁業・畜産の仕事。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は30.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。農林漁業の世界ランキングを全部見る →

沿岸漁業従事者に必要なスキル・資格

必要スキル

道具、機器、設備の選択
3.3
修理
3.2
保守点検
3.1
故障等の原因特定
3.0
操作と制御
2.8
傾聴力
2.8
指導
2.7
新しい情報の応用力
2.7

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

地理学
1.3
生産・加工
1.2
機械
1.2
生物学
1.1
輸送
1.0
ビジネスと経営
0.8
通信技術
0.8
販売・マーケティング
0.7

仕事の中身(よく行う活動)

乗り物を運転・操縦する手と腕を使って物を取り扱い動かす継続的に状況を把握する全身を使って身体的な活動を行う情報を取得する設備、構造物、材料を検査する機械装置の修理と保守を行う情報の整理と検知を行う

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

沿岸漁業従事者になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。見習いとして個人事業主や漁業会社の船に乗ることが一般的である。漁業関係者に知人等がいない場合には、ハローワークなどで求人情報を検索したり、関係団体や漁業会社等に問い合わせる。漁業への就業支援のイベントには、採用意向のある漁業協同組合や漁業会社が出展するので、直接採用状況などを確認できる。
 独立して自分の漁船を操業する場合には、小型船舶操縦士や海上特殊無線技士の免許を取得するだけでなく、漁業協同組合に所属し、漁業権免許を取得する必要がある。組合員になるには、その地域に住んで、年間90~120日以上(漁業協同組合によって異なる)の漁業を行った実績が必要である。船主や地域の漁協組合員から様々なことを学び、その土地の住民として地域の産業の担い手になっていくという気持ちが求められる。
 海上においては、風雨・波浪・寒暑など気象・海象の影響を直接に受ける環境で働くため、気象に関する知識が必要であり、また、相応の体力・機敏性が求められる。

沿岸漁業従事者のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「農林漁業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「48 漁業従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。