水産養殖従事者

漁業 職業分類:11_066-04 信頼度 ★★★★★

別名:うなぎ養殖作業員、金魚養殖作業員、鯉養殖作業員、たい養殖作業員、はまち養殖作業員、ふぐ養殖作業員、かき養殖作業員、しじみ養殖作業員

主に食用の魚類・貝類・海藻類などの水産物を、人工的に管理・育成し出荷する。

平均年収
361万円
レンジ 260〜588万円
最高年収の目安
588万円
上位10% 512万円
5年後の予想年収
403万円推定
2031年
10年後の予想年収
450万円推定
387〜523万円
将来性
45/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
15%
非常に低い
求人需要
低い
有効求人倍率 1.22倍

仕事内容

主に食用の魚類・貝類・海藻類などの水産物を、人工的に管理・育成し出荷する。
 養殖は海だけでなく川や湖、陸上でも行われている。対象とする生物の種類や、水面で飼育するのか、陸上水槽で飼育するのかなどにより養殖方法が大きく異なり、具体的な作業も様々である。
 魚類の養殖は、水面では網イケス、陸上ではプールのように大きな水槽を設置し、自然の海水や人工的に調整した塩水で行う。毎日の作業は専用に開発された餌を与えることが中心で、イケス網の場合には定期的に網の清掃を行ったり、網を交換したりといった作業があるほか、台風や赤潮の時にはイケスごと安全な場所に避難させたり、イケスを沈下させなければならない。陸上水槽の場合は、底面に堆積する糞や餌の残りなどを定期的に除去する。
 また、人工的に受精させた人工稚魚を用いる場合には、親魚を養成し、産卵・受精させたふ化仔魚に水槽で培養したプランクトンなどを与えて、ある程度の大きさの稚魚まで育ててから養殖場に移す(種苗生産)。
 貝類は、種苗(しゅびょう)を容器に収容したり、付着器につけた状態で筏(いかだ)や延縄(はえなわ)から海中につるす垂下式養殖のほか、種苗を海底に撒いて養殖する地まき式養殖がある。容器や付着器の付着生物を清掃したり、成長に応じて容器を交換したり、飼育密度を調節する作業がある。ノリやワカメなどの海藻類は、カキなどの貝殻を利用し、種を付けて栽培養殖する。
 生き物を育てる作業なので、その性質をよく知ったうえで、健全に生育するよう水温、水質、プランクトンの発生状況などの環境に常に気を配り、品質管理に注意を払う。必要に応じて投薬、消毒、清掃などを行う。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 網、筏(いかだ)、延縄(はえなわ)、普通自動車(普通免許(第一種、第二種)で運転可能なもの)◇ よく使う道具、機材、情報技術等

労働条件の特徴

個人経営の養殖場が中心であるが、ブリ類やマダイ、真珠養殖などの大規模な養殖場では会社組織もある。毎日のように餌をやったり、魚の状況を観察する必要がある魚類養殖や、ひんぱんな手入れが必要な真珠養殖を除くと、養殖以外の漁業との兼業がほとんどである。
 養殖する生物の種類によって特定の地域に産地が形成されており、海産魚類や真珠養殖は西日本、ホタテガイ養殖は北海道と青森、カキ養殖は宮城と広島、ウナギ養殖は静岡、愛知、鹿児島、ノリ類は九州、昆布は北海道などで多く行われている。養殖場は広い敷地や良好な飼育水を必要とするため、沿岸漁業地域や郊外などに多くある。
 労働時間は、収穫時や出荷時には長くなる一方、作業の少ない時期もあり、網やイケスの修理を行ったりする。生物の飼育作業が主体なので、病害発生時や台風による天候の急変などの緊急時には、24時間体制での対応が必要となる。
 勤務時間は海面養殖では早朝から昼頃まで、陸上養殖では午前8時ぐらいから午後5時ぐらいまでが一般的である。生き物が相手の仕事なので、勤務が不規則になることが多い。出勤後稚魚やイケスの確認(水槽・設備・機器の点検、保守作業)の後、餌の投与や漁獲、そして出荷作業、事務などをして終業するというのが一日の仕事の流れとなっている。
 屋外の作業がほとんどで、特に海面養殖の場合は海上作業が中心となる。
 生育の良否が育成環境に左右されやすいこと、年ごとの需給バランスの変化によって生産物価格が変動しやすいことから、年によって収入に変動がある。
 最近では、刺し身やすしでの変色を抑制するために餌にかんきつ系の果実を混ぜて育てたブランド魚、成長を早めるため温泉水によるトラフグやスッポンの養殖、自然界に放流するための稚魚の生産・養殖、大型回遊魚の養殖、また、貝類や成魚の陸上養殖の研究など、新しい水産養殖が注目されている。

水産養殖従事者の年収

水産養殖従事者の平均年収は361万円(令和7年賃金構造基本統計調査「農林漁業従事者」・全国)。中央値の目安は335万円、年収レンジは260〜588万円、上位10%は512万円です。

平均年収
361万円
中央値(目安)
335万円
最低年収の目安
260万円
未経験・20代前半
上位10%
512万円
最高年収の目安
588万円
トップ層
時給(一般労働者)
1,708円
短時間労働者 1,225円
最低賃金との比
1.5倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
23.9万円
前年度比 +0.4万円

あなたの年収は、同じ年代の水産養殖従事者の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

水産養殖従事者の時給1,708円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.5倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
267万円
30代
310万円
40代
346万円
50代
377万円

平均年収と平均年齢(49.1歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
274万円
1〜3年
303万円
3〜5年
332万円
5〜10年
369万円
10年以上
413万円

雇用形態別の年収推定

正社員 361万円パート・アルバイト 152万円フリーランス・自営 379万円契約社員・派遣社員 281万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年344万円———
2022年361万円———
2023年374万円—1.25倍23.4万円
2024年352万円—1.20倍23.5万円
2025年361万円—1.22倍23.9万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

水産養殖従事者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在361万円 → 3年後 386万円 → 5年後 403万円 → 10年後 450万円(10年後の予想レンジ 387〜523万円)。年率の伸びは+2.2%と見ています。

361万円
現在
2026年
386万円
3年後
2029年
356〜420万円
403万円
5年後
2031年
363〜449万円
450万円
10年後
2036年
387〜523万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.01%求人賃金の勢い -0.03%AIの影響 +0.26%退職による人手不足 +0.2%合計 +2.2%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

水産養殖従事者の将来性スコア

45/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で388位
AI耐性
85点
参入障壁
28点
年収水準
6点
求人需要
42点
賃金の勢い
5点
人手不足(平均年齢)
91点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

水産養殖従事者のAI代替リスク

15%
非常に低い
AIに奪われにくい順で全職業中49位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

水産養殖従事者の求人需要

有効求人倍率
1.22倍
全職業で315位
求人需要
低い
34/100
求人賃金(月額)
23.9万円
前年度比 +0.4万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
49.1歳
労働時間
167時間/月
5年後の求人数
+10.0%
推定
10年後の求人数
+18.1%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:畜産・養殖の作業員の年収・将来性

水産養殖従事者に当たるアメリカの職業「畜産・養殖の作業員」(米国の職業分類 45-2093)の年収の中央値は約577万円($36,670・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収361万円の1.6倍です。

日本:水産養殖従事者アメリカ:畜産・養殖の作業員
年収(日本=平均・米国=中央値)361万円577万円
$36,670
上位10%512万円850万円
$54,080
10年後の予想年収450万円764万円
$48,600
将来性スコア4547
AI代替リスク15% 非常に低い20% 非常に低い
求人需要求人倍率 1.22倍雇用の増減予測 −3.2%
2025–35・BLS
就業者数—3.3万人
時給(平均)1,708円
最低賃金の1.5倍
2,830円
$18.00
連邦最低賃金の2.5倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学歴不問

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:農林漁業の平均月収を国別に比べる

水産養殖従事者は国際標準職業分類で「農林漁業」に入ります。130か国・地域の農林漁業の平均月収を円に直すと、日本は月26.8万円で29位、1位はアイスランドの月153万円です。アメリカは月56.1万円で日本の2.1倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は27位です。

1. アイスランド
153万円
2. デンマーク
84.9万円
3. ベルギー
81万円
4. スイス
78.8万円
5. ルクセンブルク
72.9万円
9. ノルウェー
58.4万円
10. アメリカ
56.1万円
11. フランス
54.5万円
13. ドイツ
52.2万円
18. イギリス
44.6万円
23. 韓国
34万円
29. 日本
26.8万円

「農林漁業」全体の平均で、水産養殖従事者だけの値ではありません(農業・林業・漁業・畜産の仕事。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は30.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。農林漁業の世界ランキングを全部見る →

水産養殖従事者に必要なスキル・資格

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

水産養殖従事者になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

入職にあたって、特に資格や学歴は必要とされない。基本的な知識や技術は、水産系の高校や大学で習得することが可能であるが、専門的な技術や勘は現場での経験によって身につける必要がある。
 養殖業を営む企業に就職し、必要な知識や技術を学ぶのが一般的である。後継者不足が全国共通の課題になっており、漁業協同組合が後継者を募集している地域もある。
 入職後は、多くの場合、特別な教育訓練などは受けずに職場の熟練者等の指導を受けながら作業を行い、経験と訓練を積むにしたがって自らの判断で仕事ができるようになる。日々の観察、想定外のトラブルに備える方法など学ぶべきことは多い。生物学的知識などについては、自らの力で学ぶ姿勢も要求される。
 漁業協同組合に入り、区画漁業権を得ると独立開業も可能である。独立する場合は、小型船を所有して個人で仕事をするので小型船舶操縦士免許などが必要となる。
 生き物に対する興味、悪天候下などの厳しい環境条件でも作業ができる一定の体力、水質や水温を適切に管理する能力が要求される。

水産養殖従事者のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「農林漁業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「48 漁業従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。