公認会計士
企業などからの依頼を受け、財務書類を監査し、企業の会計が適正に行われているか監査報告書によって意見表明を行う。
仕事内容
企業ではコンピュータでの処理が進展しているため、「監査」の仕事は、公認会計士に情報処理の専門家が加わり、契約を結んだ企業へ出かけ、帳簿類のチェックや銀行預金の確認などを手分けして作業する。棚卸しにも立ち会う。このような調査のあと、企業の会計処理について公正ではないと判断した場合は、指導を行う。そして最終的には、企業が作成した財務の報告が適正かどうかの意見をまとめた「監査報告書」を作成する。このような監査は企業のみならず、学校法人、独立行政法人や地方公共団体等についても行われる。監査の仕事は、公正な立場でのぞむ必要がある。公認会計士には、正義感と独立性の維持を心がけることが大切である。また、公認会計士法では、「公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより、会社等の公正な事業活動、投資者及び債権者の保護等を図り、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。」と規定している。
公認会計士は、税理士登録することにより「税務」の仕事も行うことができる。企業や個人の納税申告書を作成したり、税金に関する相談やアドバイスをする。他に、企業の「財務諸表」を作成する「会計」の仕事、経営戦略などを提案するコンサルティング、「マネジメント・コンサルティング・サービス(MCS)」の仕事がある。
これらの他に、社会的役割として、地方公共団体の監査委員、外部監査人、商工会議所の経営アドバイザーなどに従事する者もいる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
主なタスク
- 監査報告書を作成して、財務諸表などの会計書類が適正に作成されているか意見表明を行う。(実施率 1%)
- 会計処理について公正ではないと判断した場合は指導をする。(実施率 1%)
- 企業から受け取った帳簿、伝票などの経理についての書類のチェックや銀行預金の確認などをする。(実施率 1%)
- 財務書類の作成や会計処理に関する指導をする。(実施率 1%)
- 内部統制に関わる書類の作成支援やチェックを行う。(実施率 1%)
- 企業が株式公開するための管理体制構築等の助言をする。(実施率 1%)
- 社外取締役や社外監査役として、会社経営への提言を行う。(実施率 1%)
- 委託業務に関する監査証明を行う。(実施率 1%)
- 主に財務面から経営に関するコンサルティングをする。(実施率 1%)
- IT統制の監査や、ガバナンスの構築支援を行う。(実施率 1%)
- M&Aの際に、バリエーションや財務デューデリジェンス業務を行う。(実施率 1%)
- 海外の株式市場への上場や、海外の会計基準に基づく財務諸表の作成を支援する。(実施率 1%)
雇用形態(働いている人の割合)
労働条件の特徴
公認会計士の収入は、監査法人等に勤務している場合は毎月安定した収入が得られる。独立して個人事務所を開業している場合、顧客の数、仕事の内容により差がある。開業している公認会計士は年収が数千万円になることもある。
監査の仕事は、顧客企業の支社、支店、工場等に往査で出掛けるため、出先で仕事をすることが多い。また、海外の支社、子会社等の監査のため海外出張が多い人もいる。
高年齢まで働くことができ、監査法人等を定年退職後に、大企業の監査役に就任する人や大学等の教授となる人もいる。最近では女性の進出も目立っており、公認会計士試験合格者の約2割が女性となっている。
通常の企業の決算に対する監査だけではなく、近年では、上場企業の四半期決算の開示や内部統制の監査などが加わり、また、会計の国際化によって、日本においても国際会計基準の任意適用が次第に増えており、公認会計士に対する社会的なニーズは根強い。
公認会計士の年収
公認会計士の平均年収は811万円(令和7年賃金構造基本統計調査「公認会計士,税理士」・全国)。中央値の目安は754万円、年収レンジは501〜1,509万円、上位10%は1,276万円です。
あなたの年収は、同じ年代の公認会計士の中で上位何%?
入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。
公認会計士の時給4,304円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の3.7倍です。都道府県別の最低賃金 →
年代別の年収推定
平均年収と平均年齢(42.2歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。
経験年数別の年収推定
雇用形態別の年収推定
年収の推移(統計の年ごと)
| 調査年 | 年収 | 就業者数 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 659万円 | — | — | — |
| 2022年 | 747万円 | — | — | — |
| 2023年 | 747万円 | — | 0.70倍 | 29.9万円 |
| 2024年 | 856万円 | — | 0.64倍 | 30.2万円 |
| 2025年 | 811万円 | — | 0.62倍 | 31.1万円 |
公認会計士の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定
現在811万円 → 3年後 831万円 → 5年後 846万円 → 10年後 882万円(10年後の予想レンジ 758〜1,024万円)。年率の伸びは+0.8%と見ています。
年率の伸びの内訳
将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →
公認会計士の将来性スコア
各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。
公認会計士のAI代替リスク
AIによる仕事内容の変化
解説は準備中です。
AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →
公認会計士の求人需要
有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。
アメリカでは:会計士・監査人の年収・将来性
公認会計士に当たるアメリカの職業「会計士・監査人」(米国の職業分類 13-2011)の年収の中央値は約1,316万円($83,680・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収811万円の1.6倍です。
| 日本:公認会計士 | アメリカ:会計士・監査人 | |
|---|---|---|
| 年収(日本=平均・米国=中央値) | 811万円 | 1,316万円 $83,680 |
| 上位10% | 1,276万円 | 2,266万円 $144,090 |
| 10年後の予想年収 | 882万円 | 1,599万円 $101,700 |
| 将来性スコア | 41 | 47 |
| AI代替リスク | 86% 非常に高い | 86% 非常に高い |
| 求人需要 | 求人倍率 0.62倍 | 雇用の増減予測 +5.0% 2025–35・BLS |
| 就業者数 | — | 144.9万人 |
| 時給(平均) | 4,304円 最低賃金の3.7倍 | 7,076円 $45.00 連邦最低賃金の6.2倍 |
| 最低賃金 | 1,177円 全国加重平均・2026年度 | 1,140円 連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり |
| 入職に必要な学歴(米国) | — | 学士号(大卒) |
米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→
世界では:専門職の平均月収を国別に比べる
公認会計士は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。
「専門職」全体の平均で、公認会計士だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →
公認会計士に必要なスキル・資格
必要スキル
job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。
必要な知識
仕事の中身(よく行う活動)
必要資格
- 公認会計士 国家資格
job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。
学歴(働いている人の割合)
入職前の訓練期間
入職前の実務経験
なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)
公認会計士になるには(未経験からの方法)
就くには(job tag)
公認会計士は、多くの者が監査法人等に就職するが、一般企業に就職し経験を積む者もいる。また、監査法人等を退職し独立して個人事務所を開設したり、起業したり、一般企業に転職してコンサルティングを行ったりと様々な活躍をする人もいる。
公認会計士のキャリアルートと年収アップ方法
解説は準備中です。