内部監査人

会計・税務 職業分類:06_033-01 信頼度 ★★★★★

組織における内部統制の整備及び運用状況を調査、検討、評価し、その結果を組織トップ(社長や取締役会)に報告し、改善を提言する。

平均年収
525万円
レンジ 362〜893万円
最高年収の目安
893万円
上位10% 770万円
5年後の予想年収
555万円推定
2031年
10年後の予想年収
587万円推定
505〜682万円
将来性
42/100
★★☆☆☆ 低め
AI代替リスク
81%
非常に高い
求人需要
低い
有効求人倍率 0.34倍

仕事内容

組織における内部統制の整備及び運用状況を調査、検討、評価し、その結果を組織トップ(社長や取締役会)に報告し、改善を提言する。
 適切な企業統治(コーポレート・ガバナンス)が一層厳正に求められるようになる中で、それを支える内部統制の重要性が増している。内部統制とは、「業務の有効性及び効率性」、「財務報告の信頼性」、「法令遵守」そして「資産保全」が確保されていることを合理的に保証するために、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスであるとされる。
 内部監査は、組織運営に価値を付加し、改善を可能とするとともに、組織の目標達成に欠かせない機能といえる。これを実施する内部監査人は、社長・取締役会に直属し、内部監査の対象となる業務や部署などから独立し、誠実かつ客観的な立場で監査を行う。
 内部監査人の業務を具体的にみると、①監査計画を策定すること(年次監査計画、対象部署・対象業務・手続き等を定めた個別監査計画)、②対象部署において監査を実施すること(内部統制が存在するか否か、適切に機能しているか否かを把握・整理・評価)、③監査調書を作成すること(把握された事項の最終的な整理、監査調書として取りまとめ)、④監査結果を報告すること(監査調書に基づき監査報告書を作成、社長・取締役会等に報告)となる。
 組織的には監査部(室)、内部監査部(室)、業務監査部(室)等の担当部門に配属されるが、人員規模、専任・他部門との兼務の別は企業の規模等による。また、監査業務は、一つの監査対象につき実施責任者1人、監査スタッフ2~3人のチームで実施するのが一般的とされる。
 類似の概念に監査役監査、会計監査人監査があるが、前者は、会社法に基づき、取締役から独立した監査役が取締役の職務執行及び結果としての会計の監査を行うもの、後者は、会社法・金融商品取引法に基づき、公認会計士が会社から独立して財務諸表の適正性と適法性の監査を行うものである。これらに対して、内部監査は、企業が自主的に業務活動全般を対象にチェックを行い、内部牽制機能を働かせる任意監査である。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

基本的に企業の正社員であり、労働条件は勤務先の規定が適用される。勤務時間は定時に出社して、ルーチンワークやミーティングをこなして、ほぼ定時に退勤するという流れで、残業も特に多くない。監査対象によっては監査実施時には出張が多くなるのが特徴である。
 内部監査が企業ガバナンスの重要な要素として位置付けられる中、企業は内部監査部門に経営の自律的な改善を促す機能を果たすことを求めるようになっており、その体制整備が課題と認識されている。内部監査人は新しい仕事であることから、人材育成や監査業務経験者の中途採用も含めて、その需要は大きいものと考えられる。

内部監査人の年収

内部監査人の平均年収は525万円(令和7年賃金構造基本統計調査「庶務・人事事務員」・全国)。中央値の目安は488万円、年収レンジは362〜893万円、上位10%は770万円です。

平均年収
525万円
中央値(目安)
488万円
最低年収の目安
362万円
未経験・20代前半
上位10%
770万円
最高年収の目安
893万円
トップ層
時給(一般労働者)
2,605円
短時間労働者 1,578円
最低賃金との比
2.2倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
22.2万円
前年度比 +0.8万円

あなたの年収は、同じ年代の内部監査人の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

内部監査人の時給2,605円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の2.2倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
387万円
30代
460万円
40代
523万円
50代
579万円

平均年収と平均年齢(44.9歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
393万円
1〜3年
437万円
3〜5年
481万円
5〜10年
538万円
10年以上
605万円

雇用形態別の年収推定

正社員 525万円パート・アルバイト 221万円フリーランス・自営 551万円契約社員・派遣社員 410万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年465万円———
2022年491万円———
2023年493万円—0.36倍20.7万円
2024年514万円—0.35倍21.4万円
2025年525万円—0.34倍22.2万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

内部監査人の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在525万円 → 3年後 543万円 → 5年後 555万円 → 10年後 587万円(10年後の予想レンジ 505〜682万円)。年率の伸びは+1.1%と見ています。

525万円
現在
2026年
543万円
3年後
2029年
501〜591万円
555万円
5年後
2031年
500〜618万円
587万円
10年後
2036年
505〜682万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.43%求人賃金の勢い +0.68%AIの影響 -0.93%合計 +1.1%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

内部監査人の将来性スコア

42/100
★★☆☆☆
低め・全職業で428位
AI耐性
19点
参入障壁
79点
年収水準
52点
求人需要
12点
賃金の勢い
73点
人手不足(平均年齢)
74点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

内部監査人のAI代替リスク

81%
非常に高い
AIに奪われにくい順で全職業中502位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

内部監査人の求人需要

有効求人倍率
0.34倍
全職業で463位
求人需要
低い
25/100
求人賃金(月額)
22.2万円
前年度比 +0.8万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
44.9歳
労働時間
159時間/月
5年後の求人数
-2.4%
推定
10年後の求人数
-4.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:会計士・監査人の年収・将来性

内部監査人に当たるアメリカの職業「会計士・監査人」(米国の職業分類 13-2011)の年収の中央値は約1,316万円($83,680・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収525万円の2.5倍です。

日本:内部監査人アメリカ:会計士・監査人
年収(日本=平均・米国=中央値)525万円1,316万円
$83,680
上位10%770万円2,266万円
$144,090
10年後の予想年収587万円1,599万円
$101,700
将来性スコア4247
AI代替リスク81% 非常に高い86% 非常に高い
求人需要求人倍率 0.34倍雇用の増減予測 +5.0%
2025–35・BLS
就業者数—144.9万人
時給(平均)2,605円
最低賃金の2.2倍
7,076円
$45.00
連邦最低賃金の6.2倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:事務職の平均月収を国別に比べる

内部監査人は国際標準職業分類で「事務職」に入ります。133か国・地域の事務職の平均月収を円に直すと、日本は月36万円で26位、1位はルクセンブルクの月129万円です。アメリカは月70.6万円で日本の2.0倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は21位です。

1. ルクセンブルク
129万円
2. スイス
106万円
3. ベルギー
101万円
4. デンマーク
95.4万円
5. アイスランド
87.2万円
7. ノルウェー
78.6万円
11. アメリカ
70.6万円
13. フランス
63.6万円
14. ドイツ
63万円
17. 韓国
55.5万円
20. イギリス
47.2万円
26. 日本
36万円

「事務職」全体の平均で、内部監査人だけの値ではありません(一般事務・経理事務・営業事務、受付、データ入力、窓口など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は45.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。事務職の世界ランキングを全部見る →

内部監査人に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
5.5
文章力
5.2
読解力
5.1
説明力
4.9
継続的観察と評価
4.9
他者との調整
4.9
指導
4.8
論理と推論(批判的思考)
4.8

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

事務処理
2.9
ビジネスと経営
2.6
人事労務管理
2.5
顧客サービス・対人サービス
2.5
法律学、政治学
2.3
経済学・会計学
2.2
日本語の語彙・文法
2.1
公衆安全・危機管理
2.0

仕事の中身(よく行う活動)

法律や規定、基準を適用する情報の整理と検知を行う継続的に状況を把握する意思決定と問題解決を行う上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る仕事に関連する知識を更新し、活用する情報を取得する仕事を整理、計画する、優先順序を決める

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★★★☆ やや難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

内部監査人になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

この仕事に就くために特に学歴や資格は必要とされないが、大卒がほとんどである。高卒・高専卒で現場経験を積んできた者もいる。内部監査業務を実施するには、社内の業務を心得ていること、各部署の責任者と対等に対応できることが必要であり、相応の経験が求められることから、社内異動、監査業務経験者の中途採用が多く、新卒で入社即入職するケースはほとんどない。そのため、30~50歳代が中心の年齢構成となっている。社内異動の場合の出身部門は、販売・営業部門、管理部門、経理・財務部門、総務・人事・労務部門、情報システム部門等と多様である。
 仕事を一通り覚え、出張も任せられる一人前になるのは1~2年とされている。
 教育方法としては、OJTを中心としつつ、講習会や勉強会への参加も積極的に行われている。
 人材の育成も含めて内部監査体制の整備を図るため、最近では、新卒で内部監査の部署に配属し、数年後にはいくつかの部署を回らせてから、本格的に内部監査の仕事をさせるという方法を採るところも出てきているようである。
 関係団体による内部監査士やCIA(公認内部監査人国際資格)の資格取得を奨励している会社もある。
 幅広い業務知識、社会動向・法令・規制に関する知識が必要であり、かつ専門知識等の継続的な向上が求められる。業務の特性上、秘密保持や高い倫理観も要求される。また、社会人としてのコミュニケーション能力、協調性も重要である。内部監査は単に不備を指摘するのではなく、監査対象部署と共に解決の方策を探ると同時に対象部署の自発的改善を促すことで、各組織体の価値の向上に貢献するものであることから、多面的な考え方ができ、改善提案や教育的な対応もできることが望ましい。

内部監査人のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「庶務・人事事務員」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「25 一般事務従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。