パイロット
別名:機長、航空機副操縦士、ヘリコプター操縦士
乗客や貨物を運ぶ国内・国際路線の航空機を操縦したり、写真撮影、遊覧飛行、航空測量などを行う小型飛行機やヘリコプターを操縦する。
仕事内容
ここでは旅客機のパイロットについて記述する。
旅客機は、機長と副操縦士が協力して操縦を行う。機長は、飛行についての全責任を負い、他の乗務員の指揮監督も行う。機長を含むパイロットは、航空機の操縦のほか、地上の航空管制官との通信、飛行計器類の監視などを行う。副操縦士は、機長に不測の事態が生じた場合、直ちにその職務を引き継ぐ。
出発前に気象データなどを考慮にいれて、ディスパッチャー(運航管理者)とともに安全で経済的な飛行プランを立案し、飛行高度・飛行速度や燃料の量などを決定する。エンジンや操縦装置・計器の点検を行った後、離陸する。飛行中は飛行プランを守って運航し、地上の管制機関と交信したり、通信モニターや計器の監視をするなど、常に安全運航に気を配る。また、病人やハイジャックなどの不測の事態にも冷静に対処する。着陸後は、所定の飛行日誌を記入し、到着地の整備担当者に航空機の状態を報告する。また後続の便のためにディスパッチャーへ航路の気象状態を伝達する。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
航空機(旅客機)、飛行計器類、操縦装置
主なタスク
- 機器やエンジンの故障、ハイジャックなどの緊急事態には、所定の手順に従い緊急着陸など乗客の安全を守るための措置をとる。(実施率 1%)
- 乗務前に運行管理者と飛行コース・時間・燃料積載量などの飛行計画を作成し、提出する。(実施率 1%)
- 機長と副機長で協力しあい、大型旅客機を運航する。(実施率 1%)
- エンジンや機体の状況を把握し、気象や周囲の状況を確認しながら操縦する。(実施率 1%)
- 搭乗機の装置や計器を点検し、必要な調整をする。(実施率 1%)
- 管制塔と交信して離陸許可を受け、航空機を離陸させる。(実施率 1%)
- 管制塔と交信して着陸許可を受け、高揚力装置を操作して徐々に降下させ、航空機を着陸させる。(実施率 1%)
- 技量を維持するための定期訓練や技能審査を受ける。(実施率 1%)
- 作成されたフライトプランを確認し、承認する。(実施率 1%)
- 空港などの設備や状態(NOTAM)を確認する。(実施率 1%)
- 飛行中、通信モニターや計器の監視をする。(実施率 1%)
- 運航終了後には、飛行日誌を提出し、整備担当者に航空機の状態を報告する。(実施率 1%)
雇用形態(働いている人の割合)
労働条件の特徴
就業者のうち、女性はごくわずかで、大半が男性となっている。
給与は基本賃金と乗務手当からなる。乗務手当は基本単価に乗務時間をかけた金額が支給される。乗務手当は一定額が保障される仕組みみとなっており、機長か副操縦士か、また経験年数によっても異なる。数日間の乗務の後、数日間の休日をとるサイクルになっている。運航の安全確保のため、また定期運送用操縦士資格を維持するために、健康管理が重要である。
飛行ダイヤに合わせて乗務するので早朝乗務や夜間飛行がある上、国際線の場合には時差もあり、勤務時間帯は変則的となる。また、日本から飛行して現地に宿泊し、翌日再び乗務に就くなど外泊の機会も多い。
また、コロナ禍において一時減少した飛行機の利用者が増えLCC(Low Cost Carrier)も含めて便数が増加していることや、パイロットの高齢化とその引退により、今後パイロットは一定の人材需要が見込まれる。
パイロットの年収
パイロットの平均年収は1,632万円(令和7年賃金構造基本統計調査「航空機操縦士」・全国)。中央値の目安は1,518万円、年収レンジは849〜3,394万円、上位10%は2,807万円です。
あなたの年収は、同じ年代のパイロットの中で上位何%?
入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。
パイロットの時給8,717円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の7.4倍です。都道府県別の最低賃金 →
年代別の年収推定
平均年収と平均年齢(39.7歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。
経験年数別の年収推定
雇用形態別の年収推定
年収の推移(統計の年ごと)
| 調査年 | 年収 | 就業者数 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 1,072万円 | — | — | — |
| 2022年 | 1,600万円 | — | — | — |
| 2023年 | 1,779万円 | — | 0.66倍 | 28.3万円 |
| 2024年 | 1,697万円 | — | 0.64倍 | 28.2万円 |
| 2025年 | 1,632万円 | — | 0.75倍 | 28.9万円 |
パイロットの将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定
現在1,632万円 → 3年後 1,721万円 → 5年後 1,783万円 → 10年後 1,947万円(10年後の予想レンジ 1,675〜2,261万円)。年率の伸びは+1.8%と見ています。
年率の伸びの内訳
将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →
パイロットの将来性スコア
各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。
パイロットのAI代替リスク
AIによる仕事内容の変化
解説は準備中です。
AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →
パイロットの求人需要
有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。
アメリカでは:旅客機のパイロットの年収・将来性
パイロットに当たるアメリカの職業「旅客機のパイロット」(米国の職業分類 53-2011)の年収の中央値は約3,650万円($232,140・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収1,632万円の2.2倍です。
| 日本:パイロット | アメリカ:旅客機のパイロット | |
|---|---|---|
| 年収(日本=平均・米国=中央値) | 1,632万円 | 3,650万円 $232,140 |
| 上位10% | 2,807万円 | 7,294万円 $463,830 |
| 10年後の予想年収 | 1,947万円 | 4,966万円 $315,800 |
| 将来性スコア | 47 | 74 |
| AI代替リスク | 51% 中程度 | 53% 中程度 |
| 求人需要 | 求人倍率 0.75倍 | 雇用の増減予測 +8.3% 2025–35・BLS |
| 就業者数 | — | 10.4万人 |
| 時給(平均) | 8,717円 最低賃金の7.4倍 | — |
| 最低賃金 | 1,177円 全国加重平均・2026年度 | 1,140円 連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり |
| 入職に必要な学歴(米国) | — | 学士号(大卒) |
米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→
世界では:技術者・准専門職の平均月収を国別に比べる
パイロットは国際標準職業分類で「技術者・准専門職」に入ります。132か国・地域の技術者・准専門職の平均月収を円に直すと、日本は月39.2万円で33位、1位はルクセンブルクの月150万円です。アメリカは月102万円で日本の2.6倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は29位です。
「技術者・准専門職」全体の平均で、パイロットだけの値ではありません(医療技術者(臨床検査技師・放射線技師など)、技術者の補助、営業職、不動産仲介、パイロット・航海士など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は49.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。技術者・准専門職の世界ランキングを全部見る →
パイロットに必要なスキル・資格
必要スキル
job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。
必要な知識
仕事の中身(よく行う活動)
必要資格
job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。
学歴(働いている人の割合)
入職前の訓練期間
入職前の実務経験
なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)
パイロットになるには(未経験からの方法)
就くには(job tag)
資格取得のためには、航空会社に入社して養成訓練を受ける方法と航空大学校に入学する方法がある。航空会社では筆記試験や面接、パイロットとしての適性検査を経て採用される。航空大学校の入学試験には学力検査、身体検査、心理検査、口述試験、操縦適性検査等がある。この他、一部の大学でも航空操縦学科が設けられている。一定期間海外に留学し、操縦免許を取得し、日本の操縦免許に書き換えるコースを受ける場合もある。
航空会社に入社後しばらくは地上勤務などに就き、航空会社社員としての経験を積む。所定の訓練を受けて、20代後半から副操縦士として飛行経験を積み、30代後半から40代前半にかけて機長に昇格するのが一般的である。
パイロットはどんな事態にも落ち着いて対応できるよう、情緒の安定と冷静な判断力が必要となる。管制機関との交信は英語で行われるため、英語力も必要になる。
パイロットのキャリアルートと年収アップ方法
解説は準備中です。