半導体技術者

技術・研究開発 職業分類:02_007-02 信頼度 ★★★★★

別名:半導体製造技術者

半導体の製造プロセスの開発を行ったり、半導体デバイスの設計開発を行う。

平均年収
704万円
レンジ 453〜1,268万円
最高年収の目安
1,268万円
上位10% 1,080万円
5年後の予想年収
763万円推定
2031年
10年後の予想年収
828万円推定
712〜961万円
将来性
46/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
68%
高い
求人需要
低い
有効求人倍率 0.75倍

仕事内容

半導体の製造プロセスの開発を行ったり、半導体デバイスの設計開発を行う。関連の技術者として、製造に使用する装置の開発を行ったり、半導体に使用する材料の開発を行う者もいる。
 半導体技術者には、半導体の製造工程について設計・構築、品質の向上、歩留まりの改善等を行うプロセスエンジニアと、半導体デバイス(マイコン、センサー、メモリー等)の回路設計、レイアウト、検証をする設計エンジニアがいる。半導体にはトランジスターやダイオードなどの単機能デバイス(ディスクリート半導体)と、複数のトランジスターなどで構成されるIC(集積回路)がある。ICはレガシー半導体から先端半導体まであるが、現在、いたる所で使われている。スマートフォンに高密度で組み込まれ、自動車でも多くの半導体が使われている。近年はAI(人工知能)のために膨大なデータ処理を行うデータセンター向けに、最先端プロセスで微細化された高性能LSI(大規模集積回路)が大量に使われている。
 これまでインテルなど企業ごとに半導体(CPU)を設計し、製造をしていたが(垂直統合)、今日、超微細化、高性能化が進んだ先端プロセスで製造されるLSI(AIのためのGPU等)では、半導体の開発設計のみを行うファブレス企業(NVIDIA他)、その設計情報に基づき製造を専門に行うファウンダリー(TSMC他)、また、半導体製造の後工程を専門に行うOSAT(ASEやAmkor)が分業し、製造が行われている(水平分業)。一方、日本国内において、ソニーはイメージセンサーを自社で設計と製造の双方を行っている。また、フラッシュメモリーの設計・開発と製造を行っているキオクシア、自動車のマイコンを開発、製造しているルネサスエレクトロニクスもあり、パワー半導体では三菱電機、富士電機等が開発と製造を行っている。
 プロセスエンジニアは半導体デバイスの製造工程の設計・構築、品質の向上、歩留まりの改善、製造設備の選択やメンテナンス、効率的な量産に向けた検討等を行っている。半導体製造の総工程数は400~600工程もある。工程ごとに高度な技術が要求され、それぞれに専門の技術者がいるため、専門性の異なる技術者がそれぞれの知識、技術を持ち寄り、製造工程の設計・構築、改善に取り組む必要がある。
 設計エンジニアはデバイス(ロジック、センサー、メモリー、ドライバチップ他)の設計、試作、性能試験を行ない、統計的手法により安定したデバイスを開発している。
 現在、半導体産業は日本にとって非常に重要であり、注目されている。半導体といっても先端半導体から従来の半導体(レガシー半導体)まで多岐にわたり、また民生用から車載用、産業機械用、医療用、宇宙用等、様々である。加えて製造装置や検査装置、材料、処理溶剤を扱う多くの企業がサプライチェーンを構築して、巨大な産業複合体となっている。

<就業希望者へのメッセージ>
 半導体産業は設計、製造、装置、材料、検査などと幅広い技術領域を経験することができます。ファブレス企業では生産工場を保有せずに様々なデバイスを開発でき、工場では世界最先端のものづくりに携われます。半導体は全ての産業の元となる部品であるため、エンジニアにとっては夢のような業態であると思います。(半導体エンジニア)

◇よく使う道具、機材、情報技術等
 各種半導体製造装置、各種計測機器や検査装置、設計や検証を行う各種ソフトウェア(設計、シミュレーション、データ解析、品質管理等)、クリーンルームで使用する白衣・帽子・手袋・マスク

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

勤務先として、半導体設計会社は都市部に多く、製造や装置のメーカーは郊外に立地している場合が多い。
 就業者の比率は男性が多いが、近年女性も増えている。ほとんどが正社員である。協力会社と共同で開発等にあたることもあるが、その場合も協力会社の正社員が多い。就業者の年齢構成は高齢化が進んでおり30代から40代が少ないが、近年、若者の就職が増えている。
 賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。フレックスタイム制を採用している企業が多い。土日休みの週休2日制であるが、生産立ち上げの期限が近づくと残業が多くなる。海外も含め転勤が多い会社もある。
 半導体の製造では目に見えないチリ、ホコリが不良の原因となるため、製造工程はクリーンルームの中となる。プロセスエンジニアも現場に行く場合は、ホコリが出にくいナイロン製の白衣に着替え、帽子・手袋・マスクを着用し、靴も履き替え、エアシャワーを浴びてからクリーンルームに入室する。クリーンルーム内の温度、湿度は品質管理上、温度25℃、湿度50%等に常時保たれている。近年はウェーハをカセットに入れSMIFで搬送し、局所クリーンとしている工場も多い。
 日本の半導体は1980年代には世界での市場シェアが50%を超えていたが、現在は市場シェアが大幅に低下し、国内の半導体メーカーも減少している。ただし、一部の半導体、例えば、自動車向けのマイコン、大電力を制御するパワー半導体、画像イメージセンサーなどは世界的に高いシェアを維持している。これらは現在、急激に進んでいる車の電動化、EV化、自動運転等で重要な役割を果たしている。また、日本には市場シェアが高い半導体製造装置を開発している会社もある。半導体製造に必要となる半導体材料(シリコンウェーハ)、薬剤(エッチング液、フォトレジスト材)、ウェーハのダイシング(ダイサー)、試験装置などで日本は高いシェアを保っている。

半導体技術者の年収

半導体技術者の平均年収は704万円(令和7年賃金構造基本統計調査「電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)」・全国)。中央値の目安は655万円、年収レンジは453〜1,268万円、上位10%は1,080万円です。

平均年収
704万円
中央値(目安)
655万円
最低年収の目安
453万円
未経験・20代前半
上位10%
1,080万円
最高年収の目安
1,268万円
トップ層
時給(一般労働者)
3,352円
短時間労働者 2,041円
最低賃金との比
2.8倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
29.5万円
前年度比 +1万円

あなたの年収は、同じ年代の半導体技術者の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

半導体技術者の時給3,352円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の2.8倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
515万円
30代
628万円
40代
727万円
50代
817万円

平均年収と平均年齢(42.1歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
514万円
1〜3年
577万円
3〜5年
640万円
5〜10年
723万円
10年以上
818万円

雇用形態別の年収推定

正社員 704万円パート・アルバイト 296万円フリーランス・自営 739万円契約社員・派遣社員 549万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年611万円———
2022年644万円———
2023年688万円—0.76倍27.8万円
2024年755万円—0.75倍28.5万円
2025年704万円—0.75倍29.5万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

半導体技術者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在704万円 → 3年後 739万円 → 5年後 763万円 → 10年後 828万円(10年後の予想レンジ 712〜961万円)。年率の伸びは+1.6%と見ています。

704万円
現在
2026年
739万円
3年後
2029年
682〜804万円
763万円
5年後
2031年
688〜850万円
828万円
10年後
2036年
712〜961万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.22%求人賃金の勢い +0.6%AIの影響 -0.54%合計 +1.6%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

半導体技術者の将来性スコア

46/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で365位
AI耐性
32点
参入障壁
68点
年収水準
87点
求人需要
23点
賃金の勢い
61点
人手不足(平均年齢)
35点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

半導体技術者のAI代替リスク

68%
高い
AIに奪われにくい順で全職業中423位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

半導体技術者の求人需要

有効求人倍率
0.75倍
全職業で415位
求人需要
低い
32/100
求人賃金(月額)
29.5万円
前年度比 +1万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
42.1歳
労働時間
159時間/月
5年後の求人数
+1.1%
推定
10年後の求人数
+2.0%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:電子エンジニアの年収・将来性

半導体技術者に当たるアメリカの職業「電子エンジニア」(米国の職業分類 17-2072)の年収の中央値は約2,048万円($130,220・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収704万円の2.9倍です。

日本:半導体技術者アメリカ:電子エンジニア
年収(日本=平均・米国=中央値)704万円2,048万円
$130,220
上位10%1,080万円3,254万円
$206,960
10年後の予想年収828万円2,676万円
$170,200
将来性スコア4654
AI代替リスク68% 高い59% 中程度
求人需要求人倍率 0.75倍雇用の増減予測 +3.7%
2025–35・BLS
就業者数—9.7万人
時給(平均)3,352円
最低賃金の2.8倍
10,378円
$66.00
連邦最低賃金の9.1倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:技術者・准専門職の平均月収を国別に比べる

半導体技術者は国際標準職業分類で「技術者・准専門職」に入ります。132か国・地域の技術者・准専門職の平均月収を円に直すと、日本は月39.2万円で33位、1位はルクセンブルクの月150万円です。アメリカは月102万円で日本の2.6倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は29位です。

1. ルクセンブルク
150万円
2. スイス
124万円
3. デンマーク
122万円
4. ノルウェー
116万円
5. ベルギー
115万円
6. アメリカ
102万円
14. フランス
75.1万円
15. ドイツ
75万円
16. イタリア
73.5万円
17. イギリス
65.6万円
24. シンガポール
48.2万円
33. 日本
39.2万円

「技術者・准専門職」全体の平均で、半導体技術者だけの値ではありません(医療技術者(臨床検査技師・放射線技師など)、技術者の補助、営業職、不動産仲介、パイロット・航海士など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は49.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。技術者・准専門職の世界ランキングを全部見る →

半導体技術者に必要なスキル・資格

必要スキル

読解力
4.9
論理と推論(批判的思考)
4.7
説明力
4.7
文章力
4.5
科学的素養
4.5
新しい情報の応用力
4.5
傾聴力
4.4
継続的観察と評価
4.4

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

コンピュータと電子工学
3.6
工学
3.3
設計
3.2
生産・加工
2.7
物理学
2.6
数学
2.4
化学
2.2
外国語の語彙・文法
2.1

仕事の中身(よく行う活動)

情報やデータを分析する仕事に関連する知識を更新し、活用する情報の整理と検知を行う継続的に状況を把握する意思決定と問題解決を行う創造的に考える上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る目標と戦略を策定する

必要資格

関連する資格はありません(資格が無くても就ける職業です)。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★★★☆ やや難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

半導体技術者になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、大学・大学院卒が多く、高専卒のエンジニアもいる。専攻は機械・電気・電子工学等が多いが、半導体製造には様々な分野の知識が必要であり、化学や物理の人もいる。中途採用は半導体開発の経験者がほとんどである。
 入職後はOJTで経験を積み、個々の専門分野の知識、技術を深めていくことになるが、半導体技術者として一人前とみなされるには10年程度を要する分野もある。
 専門分野の知識、技術を熟知していることに加え、半導体に関する最新情報を得る必要がある。また、半導体はグローバルな環境で切磋琢磨している産業であり、英語力も必要となる。設計においても製造においても様々な技術と知識が必要であり、グループやチームで行うことが多く、コミュニケーション能力も求められる。新たな情報に常に関心を持ち、技術の向上を継続することが重要である。半導体の設計や量産化にあたっては顧客との交渉力、顧客へのプレゼンテーション力も必要である。経験を積み、チームリーダーになると統率力や組織管理能力も求められる。

半導体技術者のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「08 製造技術者(開発を除く)」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。