児童発達支援管理責任者

福祉 職業分類:08_049-09 信頼度 ★★★★★

別名:児発管

児童発達支援や放課後等デイサービス等、障害のあるこどもに対して療育を行う現場において、個々のこどもや家族のニーズに応じた一連のサービス提供プロセスを管理する。

平均年収
442万円
レンジ 313〜730万円
最高年収の目安
730万円
上位10% 634万円
5年後の予想年収
523万円推定
2031年
10年後の予想年収
620万円推定
533〜720万円
将来性
68/100
★★★☆☆ 高い
AI代替リスク
15%
非常に低い
求人需要
非常に高い
有効求人倍率 2.65倍

仕事内容

児童発達支援管理責任者(以下「児発管(じはつかん)」という。)は、児童発達支援や放課後等デイサービス等、障害のあるこどもに対して療育を行う現場において、個々のこどもや家族のニーズに応じた一連のサービス提供プロセスを管理する支援提供の責任者である。2012年の児童福祉法改正により新たに位置付けられた職業であり、児童発達支援(主に未就学児を対象)や放課後等デイサービス(就学児対象)などの障害児通所支援及び障害児入所支援(以下「障害児支援」という。)において1名以上必置とされている。
 児発管の重要な業務として、個別支援計画の作成が挙げられる。発達支援の適切な実施に当たっては、支援開始時のアセスメントによりこどもの状態や家族の困りごと、希望等を把握し、発達段階に応じた長期目標や短期目標等を設定する等、事業所が提供すべき支援内容を踏まえた個別支援計画を作成することが求められる。また、計画に基づいた適切な支援提供を実施しながら、6か月に一度以上の頻度で、支援の成果や目標への到達度等をモニタリングして個別支援計画を更新する。
 実際の支援提供は、個別支援計画に基づき事業所内の保育士や児童指導員等が行うが、児発管も可能な限り支援提供の場に同席したりするなどして、こどもや家族への支援に積極的に関わることが多い。
 障害児支援で提供される支援は事業種別や事業所によって様々だが、例えば、手作りカードや簡単な遊び等を通じてこどもと向き合い、コミュニケーションスキルを高める等の支援を行うことや、障害のあるこどもの家族の相談に乗り、必要に応じてペアレントトレーニングを行う等の家族支援も重要な取組である。さらに、保育所や学校等へ出向いて集団内での支援対象のこどもの行動を観察したり、保育士や教員に支援方法を助言したりすることもある。
 児発管は、こうした支援の内容やこどもの様子、家族の意向等について、保育士や児童指導員等と常にきめ細かな情報共有を図る。また、個別支援計画の作成やモニタリングに当たっても、事業所内の担当者会議で検討するなど、チームとして対応することが多く、全スタッフが個別支援計画に基づいた支援提供をするために調整や助言等を行うことも重要な役割である。このほか、地域の関係機関が連携を図りながらこどもや家族に対する支援を行うため、行政、相談支援事業所や保育所・学校等との会議にも参加する。個別支援計画を始めとし、種々の記録や会議資料の作成等、児発管の業務には一定の事務作業があり、当該業務に特化したソフトウェアやアプリ等が使用されている場合もある。
 児発管は、こどもの個々の状況等をきめ細かく把握して個別支援計画を作成するため、利用児童数に比例して把握すべきことが多くなったり、こどもの障害を含め、こどもの成長や発達の過程で様々な葛藤に直面している家族への支援が難しいと感じたりすることがある。
 しかし、日に日にできることが増えていくこどもたちの成長を目の当たりにできるのは児発管の大きなやりがい、醍醐味であり、またその成長を家族やスタッフと喜びをもって分かち合うことができる。こどもや家族から感謝の言葉を伝えられた時は、役に立てたことに喜びを感じる。

◇よく使う道具、機材、情報技術
 パソコン、事務処理ソフト(文書作成、表計算)、(個別支援計画作成等のための)専用ソフトやアプリ等、(記録用の)ボールペン、発達支援に使う教材

労働条件の特徴

児発管の就業(配置)場所として、障害児通所支援事業所と障害児入所施設がある。近年の児童発達支援等に対するニーズの高まりを受け、障害児通所支援事業所の数は飛躍的に増加しており、必置である児発管の就業者数も増加している。
 児発管は平日の日勤が基本であり、事業所の営業日に応じて日曜祝日と平日1日が休みであることが多い。残業は比較的少ないが、支援提供が終わった後に事務作業を集中してこなすこともある。多くのこどもの個別支援計画の作成やモニタリングが重なる時期は、計画作成に係る業務が多くなり、これらの時期が繁忙期となる。
 常勤の正社員が多いが、1事業所に2名以上の児発管を配置している場合は非常勤もあり得る。児発管には資格手当が支給されたり、事業所の他の職員より基本給のベースが高く設定されることが多く、福祉職の中で比較的給与が高い。
 現在、児発管の求人は豊富であり将来性もあると言えるが、継続的な施設の運営は国の制度改正や自治体の施策に影響を受けやすい側面もある。また、必要な支援が広く行きわたるよう支援拠点のさらなる増加が望まれる一方で、サービスの質の担保も今後の業界の課題であると言える。

児童発達支援管理責任者の年収

児童発達支援管理責任者の平均年収は442万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の社会福祉専門職業従事者」・全国)。中央値の目安は411万円、年収レンジは313〜730万円、上位10%は634万円です。

平均年収
442万円
中央値(目安)
411万円
最低年収の目安
313万円
未経験・20代前半
上位10%
634万円
最高年収の目安
730万円
トップ層
時給(一般労働者)
2,217円
短時間労働者 1,381円
最低賃金との比
1.9倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
25.2万円
前年度比 +0.9万円

あなたの年収は、同じ年代の児童発達支援管理責任者の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

児童発達支援管理責任者の時給2,217円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.9倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
329万円
30代
386万円
40代
435万円
50代
478万円

平均年収と平均年齢(46.0歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
334万円
1〜3年
370万円
3〜5年
406万円
5〜10年
452万円
10年以上
506万円

雇用形態別の年収推定

正社員 442万円パート・アルバイト 185万円フリーランス・自営 464万円契約社員・派遣社員 344万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年404万円———
2022年416万円———
2023年426万円—2.79倍23.6万円
2024年441万円—2.72倍24.3万円
2025年442万円—2.65倍25.2万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

児童発達支援管理責任者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在442万円 → 3年後 489万円 → 5年後 523万円 → 10年後 620万円(10年後の予想レンジ 533〜720万円)。年率の伸びは+3.5%と見ています。

442万円
現在
2026年
489万円
3年後
2029年
452〜532万円
523万円
5年後
2031年
472〜583万円
620万円
10年後
2036年
533〜720万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.72%求人賃金の勢い +0.67%AIの影響 +0.26%合計 +3.5%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

児童発達支援管理責任者の将来性スコア

68/100
★★★☆☆
高い・全職業で37位
AI耐性
85点
参入障壁
28点
年収水準
31点
求人需要
84点
賃金の勢い
67点
人手不足(平均年齢)
81点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

児童発達支援管理責任者のAI代替リスク

15%
非常に低い
AIに奪われにくい順で全職業中49位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

児童発達支援管理責任者の求人需要

有効求人倍率
2.65倍
全職業で82位
求人需要
非常に高い
80/100
求人賃金(月額)
25.2万円
前年度比 +0.9万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
46.0歳
労働時間
161時間/月
5年後の求人数
+17.4%
推定
10年後の求人数
+31.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:福祉施設の管理者の年収・将来性

児童発達支援管理責任者に当たるアメリカの職業「福祉施設の管理者」(米国の職業分類 11-9151)の年収の中央値は約1,264万円($80,390・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収442万円の2.9倍です。

日本:児童発達支援管理責任者アメリカ:福祉施設の管理者
年収(日本=平均・米国=中央値)442万円1,264万円
$80,390
上位10%634万円2,080万円
$132,260
10年後の予想年収620万円1,711万円
$108,800
将来性スコア6866
AI代替リスク15% 非常に低い53% 中程度
求人需要求人倍率 2.65倍雇用の増減予測 +7.2%
2025–35・BLS
就業者数—20.9万人
時給(平均)2,217円
最低賃金の1.9倍
6,604円
$42.00
連邦最低賃金の5.8倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

児童発達支援管理責任者は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、児童発達支援管理責任者だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

児童発達支援管理責任者に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
5.2
対人援助サービス
5.1
指導
5.0
他者の反応の理解
4.8
説明力
4.7
他者との調整
4.7
文章力
4.5
複雑な問題解決
4.4

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

セラピーとカウンセリング
3.3
心理学
3.0
教育訓練
3.0
事務処理
2.9
日本語の語彙・文法
2.8
顧客サービス・対人サービス
2.8
社会学
2.7
医学・歯学
2.4

仕事の中身(よく行う活動)

人間関係を構築し、維持する他者に対する支援とケアを行う上司、同僚、部下とコミュニケーションを取るチームを構築する他者の訓練と教育を行う部下への指導、指示、動機づけを行う組織外の人々とコミュニケーションを取る仕事を整理、計画する、優先順序を決める

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

児童発達支援管理責任者になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

児発管になるには所定の実務要件や研修修了要件があり、新卒採用で就くことはない。具体的には、相談支援業務または直接支援業務3~8年の実務要件を満たしていることに加え、基礎研修(26時間)、OJT(原則2年以上)及び実践研修(14.5時間)の研修修了要件を満たす必要がある。その後も、5年に一度更新研修を受講する必要があり、更新研修の受講に当たっても2年以上の実務経験が求められる。
 なお、障害児支援における児発管以外の入職については、事業所によって新卒と中途採用の割合は異なるが、新卒の場合、保育・福祉・心理系の大学等を卒業し、保育士、児童指導員(任用資格)、介護福祉士、公認心理師等の資格を有していることが多い。中途採用の場合、保育所や幼稚園、学童クラブ等からの転職が一定程度ある。
 児発管となった後は、日々の業務や自己学習、外部研修の受講等により研鑽を深めるほか、事業所によっては外部のアドバイザーやスーパーバイザーの指導を受けることもある。自らの志す支援分野においてこつこつと専門性を高めていくことが、児発管としてのキャリアアップであると言える。本人の希望があれば事業所の管理者となる道もあるが、専ら支援の実務に携わりたいと考える児発管も少なくない。
 求められる資質として、障害や発達段階に関する知識とこどもに対応するスキルは必須である。また、個別支援計画の作成や家族等への説明に当たり簡潔な言葉でわかりやすく伝える技術や、現場をとりまとめるリーダーシップも求められる。常にこども中心で考えることが重要であり、どのようなアプローチでこどもの発達を支援できるかという点で、思考が柔軟でアイディア豊富な者が向いている。

児童発達支援管理責任者のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「その他の社会福祉専門職業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「16 社会福祉専門職業従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2024。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。