障害福祉サービス管理責任者

福祉 職業分類:08_049-09 信頼度 ★★★☆☆

障害福祉サービス事業所において、個々の利用者や家族のニーズに応じた自立のための一連のサービス提供プロセスを管理する。

平均年収
442万円
レンジ 313〜730万円
最高年収の目安
730万円
上位10% 634万円
5年後の予想年収
523万円推定
2031年
10年後の予想年収
620万円推定
533〜720万円
将来性
68/100
★★★☆☆ 高い
AI代替リスク
15%
非常に低い
求人需要
非常に高い
有効求人倍率 2.65倍

仕事内容

障害福祉サービス事業所において、個々の利用者や家族のニーズに応じた自立のための一連のサービス提供プロセスを管理する責任者である(以下「サビ管」という。)。2006年の障害者自立支援法の施行より配置され、2013年の障害者総合支援法の施行より多くの障害福祉サービス事業に必置とされた。
 なお、サビ管の従事する障害福祉サービスは18歳以上の障害者が対象であり、18歳未満の障害児支援の現場においては、児童発達支援管理責任者(以下「児発管」という。)が同様の職務を担っている。
 サビ管の最も重要な業務が「個別支援計画」の作成に関する業務である。利用者に適切な支援を提供するためには、支援開始時のアセスメントにおいて、利用者の生活状況や障害特性、成育歴等を把握するとともに、利用者の自己決定の尊重及び意思決定の支援に配慮するため、利用者や家族の「こうなりたい」という希望をよく聞き取って(発語のない利用者の場合はよく推察して)、最適な目標や支援方法を決定することが必要である。それらを書面化した「個別支援計画」に基づいて日々の支援が行われ、6か月に一度以上、支援の成果や目標への到達度等を継続的に確認(モニタリング)して個別支援計画を更新する。これらの一連の業務は各障害福祉サービスの基準省令に定められていることから、確実な業務遂行が求められる。
 障害福祉サービスには、生活介護、就労支援、共同生活援助(グループホーム)をはじめさまざまな種類があり、自宅訪問、日中の通所、宿泊を伴う入所といった利用形態も各様である。また、障害の態様も身体、知的、精神及びこれらの重複があり、軽度、重度といった程度の違いによっても利用者へのアプローチや配慮すべき点が異なる。例えば、ADL(日常生活動作)の維持や向上のため、安全を確保しつつできることは自分で行ってもらうことや、一般企業への就労移行支援においては、自らの障害特性を理解して周囲に伝えられるようにする等である。しかし、どのような場合であっても、利用者のことを知り、利用者の希望を聞き、利用者中心の支援を大事にする姿勢は共通である。
 実際の支援提供は事業所内のスタッフが行うが、可能な限りサビ管も支援に同席または携わり、必要に応じて、保護者等への報告や面談も行う。また、サビ管は、利用者の状態や課題等について事業所内で日々きめ細かな情報共有を図り、より良い支援を行うためスタッフへの助言・指導を行う。スタッフの話を丁寧に聞き、支援の方向性や具体的な支援方法を伝授するコミュニケーションは時に難しいが、OJTや各種の研修機会を通じたスタッフの育成もサビ管の重要な役割である。
 利用者への支援が事業所内のみで完結することはなく、相談支援事業所や他の障害福祉サービス事業所、行政、医療機関等、地域の関係機関との連携が不可欠である。こうした支援ネットワークを円滑に機能させるため、日常的なメールでの調整や会議への出席が必要になることがある。個別支援計画の作成の他、日々の業務記録、行政への報告等を含め、サビ管が行わなくてはならない事務作業は多岐にわたる。
 利用者に接する際の苦労としては、利用者に合わせた言葉選びや表情に特に気をつけなければいけないことや、クレームやトラブルが発生した際には率先して、その対応に当たることである。
 しかし、支援を重ねて利用者の目標が達成されたり、時に人生が様変わりするほどの成長や変化を支援の最前線で目の当たりにできることは大きなやりがいである。また、利用者や家族から感謝の言葉を伝えられると、提供してきた支援が本当に役に立ったのだと意義を感じられて嬉しい気持ちになる。
<就業希望者へのメッセージ>
 利用者の成長や生活の改善を間近で見届けられることが何よりの喜びです。「ここへ来て良かった」と言っていただく言葉が宝物です。(就業者 共通)
 福祉の専門職としてスキルを高められる機会が多く、チームの中心で決定権を持って働けることに誇りと意義を感じています。(就業者 30代)
 仕事をしていく中で「障害」を誰もが持つ「個性」として捉えられるようになりました。障害者をもっと身近に感じられる社会になると良い。そのために力を尽くしたいです。(就業者 40代)
 福祉業界の中では給与水準が高いこともあり、福祉に関心のある方は目指してほしいです。元々は事業所からのすすめでサビ管になりましたが、今ではサビ管になって本当に良かったです。(就業者 60代)

◇よく使う道具、機材、情報技術等
 パソコン、事務処理ソフト(文書作成、表計算)、(個別支援計画作成等のための)専用ソフトやアプリ等、(記録用の)ボールペン、手作りの支援ツール

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

サビ管の就業(配置)場所は、各種の障害福祉サービス事業所である。国が障害者の地域移行を推進する流れの中で障害福祉サービスの利用者数は年々増加しており、サビ管の養成には一定年数を要することからも労働市場での需要は高い。
 週休2日で平日の日勤が基本であるが、事業所の営業日に応じて土曜勤務があったり、グループホーム等においては時に夜勤が生じることもある。事業所は全国に存在し、提供するサービス内容等によって立地もさまざまである。
 30代、40代を中心に20~60代の幅広い年齢層のサビ管が活躍している。多くが常勤の正社員であるが、1事業所に複数のサビ管を配置している場合は非常勤もあり得る。サビ管は資格手当や役職手当が支給されたり他の事業所スタッフより基本給が高いことが多く、福祉職の中では給与水準が高い。
 障害者福祉に関する国の制度や自治体施策はたびたび変更があり、その都度、最新の内容を熟知して適切に支援に反映していく必要がある。新型コロナウイルス感染症や熱中症対策等、その時々の社会状況への対応も必要である。また、近年、発達障害のある者等の増加など、従来の身体、知的、精神障害者に加え、障害福祉サービスの利用者の裾野が広がっている。今後、AIや介護ロボット等の普及により業務の一部が自動化されるなど、サビ管の業務遂行や支援現場の様相に変化が生じる可能性もある。
 こうした流動的な状況下において、人対人の支援を担うサビ管には、ますます専門性が期待され、地域で展開される障害者支援の重要な役割を果たしていくことが求められている。

障害福祉サービス管理責任者の年収

障害福祉サービス管理責任者の平均年収は442万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の社会福祉専門職業従事者」・全国)。中央値の目安は411万円、年収レンジは313〜730万円、上位10%は634万円です。

平均年収
442万円
中央値(目安)
411万円
最低年収の目安
313万円
未経験・20代前半
上位10%
634万円
最高年収の目安
730万円
トップ層
時給(一般労働者)
2,217円
短時間労働者 1,381円
最低賃金との比
1.9倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
25.2万円
前年度比 +0.9万円

あなたの年収は、同じ年代の障害福祉サービス管理責任者の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

障害福祉サービス管理責任者の時給2,217円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.9倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
329万円
30代
386万円
40代
435万円
50代
478万円

平均年収と平均年齢(46.0歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
334万円
1〜3年
370万円
3〜5年
406万円
5〜10年
452万円
10年以上
506万円

雇用形態別の年収推定

正社員 442万円パート・アルバイト 185万円フリーランス・自営 464万円契約社員・派遣社員 344万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年404万円———
2022年416万円———
2023年426万円—2.79倍23.6万円
2024年441万円—2.72倍24.3万円
2025年442万円—2.65倍25.2万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

障害福祉サービス管理責任者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在442万円 → 3年後 489万円 → 5年後 523万円 → 10年後 620万円(10年後の予想レンジ 533〜720万円)。年率の伸びは+3.5%と見ています。

442万円
現在
2026年
489万円
3年後
2029年
452〜532万円
523万円
5年後
2031年
472〜583万円
620万円
10年後
2036年
533〜720万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.72%求人賃金の勢い +0.67%AIの影響 +0.26%合計 +3.5%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

障害福祉サービス管理責任者の将来性スコア

68/100
★★★☆☆
高い・全職業で37位
AI耐性
85点
参入障壁
28点
年収水準
31点
求人需要
84点
賃金の勢い
67点
人手不足(平均年齢)
81点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

障害福祉サービス管理責任者のAI代替リスク

15%
非常に低い
AIに奪われにくい順で全職業中49位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

障害福祉サービス管理責任者の求人需要

有効求人倍率
2.65倍
全職業で82位
求人需要
非常に高い
80/100
求人賃金(月額)
25.2万円
前年度比 +0.9万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
46.0歳
労働時間
161時間/月
5年後の求人数
+17.4%
推定
10年後の求人数
+31.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:福祉施設の管理者の年収・将来性

障害福祉サービス管理責任者に当たるアメリカの職業「福祉施設の管理者」(米国の職業分類 11-9151)の年収の中央値は約1,264万円($80,390・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収442万円の2.9倍です。

日本:障害福祉サービス管理責任者アメリカ:福祉施設の管理者
年収(日本=平均・米国=中央値)442万円1,264万円
$80,390
上位10%634万円2,080万円
$132,260
10年後の予想年収620万円1,711万円
$108,800
将来性スコア6866
AI代替リスク15% 非常に低い53% 中程度
求人需要求人倍率 2.65倍雇用の増減予測 +7.2%
2025–35・BLS
就業者数—20.9万人
時給(平均)2,217円
最低賃金の1.9倍
6,604円
$42.00
連邦最低賃金の5.8倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—学士号(大卒)

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:専門職の平均月収を国別に比べる

障害福祉サービス管理責任者は国際標準職業分類で「専門職」に入ります。133か国・地域の専門職の平均月収を円に直すと、日本は月42.6万円で36位、1位はルクセンブルクの月183万円です。アメリカは月136万円で日本の3.2倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は35位です。

1. ルクセンブルク
183万円
2. スイス
151万円
3. アメリカ
136万円
4. ベルギー
127万円
5. デンマーク
127万円
11. ノルウェー
113万円
13. フランス
108万円
14. ドイツ
99.6万円
16. シンガポール
81.6万円
18. イギリス
80.1万円
25. 韓国
56.5万円
36. 日本
42.6万円

「専門職」全体の平均で、障害福祉サービス管理責任者だけの値ではありません(医師・看護師・薬剤師、エンジニア・プログラマー、教員、弁護士・会計士、記者・デザイナーなど。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は52.9万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。専門職の世界ランキングを全部見る →

障害福祉サービス管理責任者に必要なスキル・資格

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

障害福祉サービス管理責任者になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

サビ管になるには所定の実務要件や研修修了要件があり、新卒採用で就くことはない。具体的には、相談支援業務または直接支援業務3~8年の実務要件を満たした上で、基礎研修(26時間)、OJT(原則2年以上)及び実践研修(14.5時間)の研修修了要件を満たす必要がある。その後も5年ごとに更新研修を受講し、更新研修の受講に当たっても2年以上の実務経験が求められる。これらの研修は各都道府県等が実施しており、勤務先である障害福祉サービス事業所からの推薦をもらい受講することが多い。
 障害福祉サービス事業所に入職する者について、新卒の場合は社会福祉系の大学を卒業し、社会福祉士や介護福祉士等の資格を有していることが多い。中途採用の場合の前職はさまざまだが、広く福祉分野からの転職がある。新卒と中途採用の割合は事業所によって異なるが、中途採用が少なくない傾向にある。
 サビ管となった後も、日々の業務の振り返りや自己学習、研修の受講等により新たな知見を身に付け、障害者福祉のスペシャリストとして研鑽を深めていくことが重要である。事業所によっては、外部のスーパーバイザーから指導を受ける機会もある。自らの志す支援や好待遇を求めて他の障害福祉サービス事業所に転職したり、サビ管としての経験を踏まえて障害児支援に転向し、児発管へのキャリアチェンジを行う者もいる。また、事業所の管理者やスーパーバイザーを目指したり、自ら障害福祉サービス事業所を立ち上げる道もある。
 障害特性や支援方法に加え、法令遵守の観点から障害者福祉制度に関する専門的な知識が必須である。障害の診断名ではなく「その人」に関心を持ち、利用者一人ひとりの障害特性や支援ニーズを的確に見極めるスキルが特に重要である。必要なことをわかりやすく伝える言語化・コミュニケーション能力や外部への発信力、事業所内外での支援を推進する強いリーダーシップも求められる。

障害福祉サービス管理責任者のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「その他の社会福祉専門職業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「16 社会福祉専門職業従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2025。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。