手話通訳者
手話などを用いて、聴覚障害者と聞こえる人とのコミュニケーションを可能にし、生活上の困難がある聴覚障害者をサポートする。
仕事内容
聴覚障害者と健聴者(耳が聞こえる人)との間で、聴覚障害者に対しては健聴者の話し言葉を手話や筆談、身振り、口話など、あらゆる手段を通して伝え、また逆に健聴者に対しては、聴覚障害者の手話を読み取り、話し言葉に置き換えていく仕事をする。
聴覚障害者のコミュニケーション手段は、聞こえなくなった年齢や成育歴、受けた教育などにより多様である。そのため、聴覚障害者の言語力などを見極め、その人に伝えられる手話を駆使し、コミュニケーション全般を調整することが必要である。
手話通訳は、就業、子育て、教育、近隣とのつきあいなど、聴覚障害者の日常の生活にかかわるあらゆる場面で必要とされる。とりわけ、生命にかかわる医療の場や権利を守る裁判の場では、専門的な用語をよく理解して通訳する必要がある。
労働条件の特徴
(一般社団法人)全国手話通訳問題研究会の実態調査をみると、女性が86.1%である。また、雇用形態は地方自治体や団体、ハローワーク等で非正規職員として雇用されている場合が多く、正規職員は全体として18.1%となっている(2024年10月時点*1)。
また、他に職業を持ちながら手話通訳の派遣センターなどに登録して活動をする登録手話通訳者もいる。その場合、自治体や派遣センター等から要請に応じて派遣される。なお、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターのホームページによると、手話通訳士として4,260人が登録されている(2025年5月時点*2)。
公的機関などで手話通訳事業を行うところもあり、聴覚障害者情報提供施設も全国的に整備されている。
*1 2024年度雇用された手話通訳者の動態調査
*2 社会福祉法人聴力障害者情報文化センター 手話通訳士名簿
手話通訳者の年収
手話通訳者の平均年収は583万円(令和7年賃金構造基本統計調査「他に分類されない専門的職業従事者」・全国)。中央値の目安は542万円、年収レンジは393〜1,011万円、上位10%は868万円です。
あなたの年収は、同じ年代の手話通訳者の中で上位何%?
入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。
手話通訳者の時給2,876円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の2.4倍です。都道府県別の最低賃金 →
年代別の年収推定
平均年収と平均年齢(41.7歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。
経験年数別の年収推定
雇用形態別の年収推定
年収の推移(統計の年ごと)
| 調査年 | 年収 | 就業者数 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 584万円 | — | — | — |
| 2022年 | 580万円 | — | — | — |
| 2023年 | 551万円 | — | 0.92倍 | 23.8万円 |
| 2024年 | 591万円 | — | 0.81倍 | 24.5万円 |
| 2025年 | 583万円 | — | 0.77倍 | 25.7万円 |
手話通訳者の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定
現在583万円 → 3年後 635万円 → 5年後 673万円 → 10年後 775万円(10年後の予想レンジ 667〜900万円)。年率の伸びは+2.9%と見ています。
年率の伸びの内訳
将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →
手話通訳者の将来性スコア
各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。
手話通訳者のAI代替リスク
AIによる仕事内容の変化
解説は準備中です。
AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →
手話通訳者の求人需要
有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。
アメリカでは:通訳・翻訳者の年収・将来性
手話通訳者に当たるアメリカの職業「通訳・翻訳者」(米国の職業分類 27-3091)の年収の中央値は約946万円($60,170・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収583万円の1.6倍です。
| 日本:手話通訳者 | アメリカ:通訳・翻訳者 | |
|---|---|---|
| 年収(日本=平均・米国=中央値) | 583万円 | 946万円 $60,170 |
| 上位10% | 868万円 | 1,630万円 $103,660 |
| 10年後の予想年収 | 775万円 | 1,234万円 $78,500 |
| 将来性スコア | 64 | 52 |
| AI代替リスク | 21% 低い | 57% 中程度 |
| 求人需要 | 求人倍率 0.77倍 | 雇用の増減予測 +2.0% 2025–35・BLS |
| 就業者数 | — | 5.2万人 |
| 時給(平均) | 2,876円 最低賃金の2.4倍 | 4,875円 $31.00 連邦最低賃金の4.3倍 |
| 最低賃金 | 1,177円 全国加重平均・2026年度 | 1,140円 連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり |
| 入職に必要な学歴(米国) | — | 学士号(大卒) |
米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→
世界では:技術者・准専門職の平均月収を国別に比べる
手話通訳者は国際標準職業分類で「技術者・准専門職」に入ります。132か国・地域の技術者・准専門職の平均月収を円に直すと、日本は月39.2万円で33位、1位はルクセンブルクの月150万円です。アメリカは月102万円で日本の2.6倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は29位です。
「技術者・准専門職」全体の平均で、手話通訳者だけの値ではありません(医療技術者(臨床検査技師・放射線技師など)、技術者の補助、営業職、不動産仲介、パイロット・航海士など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は49.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。技術者・准専門職の世界ランキングを全部見る →
手話通訳者に必要なスキル・資格
必要スキル
job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。
必要な知識
必要資格
job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。
学歴(働いている人の割合)
入職前の訓練期間
入職前の実務経験
なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)
手話通訳者になるには(未経験からの方法)
就くには(job tag)
資格試験には「手話通訳技能認定試験」があり、(社会福祉法人)聴力障害者情報文化センターが実施している。その合格者は、同法人に登録することで「手話通訳士」と称することが可能となる。
また、全国手話研修センターが実施する「手話通訳者全国統一試験」に合格し、都道府県独自の「手話通訳者認定試験」に合格することで、都道府県公認の「認定手話通訳者」になることができる。
政見放送の手話通訳など、一部の業務は「手話通訳士」でなければすることができない。仕事としての手話通訳で一人前になるまでには、最低でも4~5年の経験が必要である。
言葉によるコミュニケーションへの興味があり、人の伝えたいことを積極的に分かろうとし、表現力の豊かな人に向いている仕事である。
手話通訳者のキャリアルートと年収アップ方法
解説は準備中です。