清酒製造

製造 職業分類:12_072-07 信頼度 ★★★★★

別名:清酒製造工、杜氏

酒蔵(酒造工場)で清酒づくりに従事する。

平均年収
397万円
レンジ 286〜647万円
最高年収の目安
647万円
上位10% 563万円
5年後の予想年収
450万円推定
2031年
10年後の予想年収
511万円推定
439〜593万円
将来性
47/100
★★☆☆☆ ふつう
AI代替リスク
47%
中程度
求人需要
ふつう
有効求人倍率 1.67倍

仕事内容

酒蔵(酒造工場)で清酒づくりに従事する。
 清酒は日本酒とも呼ばれる我が国独特の酒で、婚礼や上棟式など伝統的な儀式にも使われている。酒蔵で働くことから「蔵人(くらびと)」とも呼ばれる。また、蔵人が経験を重ねて就く最高の職階である「杜氏(とうじ)」は、酒造りにおける最高責任者である。
 具体的には、まず原料玄米から酒造りに不要となる表層部分を除去して酒造用に精米し、洗って水に浸した後、蒸気で蒸し上げる。できた蒸米の2割を麹室(こうじむろ)に入れ、種麹(たねこうじ)を蒔いて麹菌の繁殖の状態を監視し、2日かけて「麹」にする。この麹と蒸米、水をタンクに入れ、乳酸と清酒酵母を加えて加熱と冷却を繰り返しながら徐々に加温し、純粋な清酒酵母を大量に増殖させて、酒母(しゅぼ)を造る。機械化の進んだ速醸酒母の場合で10日ほど、「生もと・山廃」という昔ながらの造り方の場合には、25~30日かかる。
 できあがった酒母はもろみタンクに移し、更に蒸米、麹、水を加え、発酵をコントロールしながら徐々に量を増やしていく。この方法は「段仕込み」と呼ばれる。3週間前後かけて熟成させた「もろみ」を酒袋に入れて圧搾機にかけるか、もろみ搾り機を用いて液体と固形分に分ける。この液体が「清酒」であり、固形の部分が「酒粕」となる。清酒は更に滓引(おりびき)、ろ過し清澄にする。清澄した酒は通常60℃以上に加熱殺菌して貯蔵し、年間の出荷に当てる。この殺菌を「火入れ」といい、火入れ・貯蔵までの工程が通常の酒造りの工程となる。
 その他、貯蔵された清酒が適当な熟度になったときに糖分やアルコール度などの成分を整え、ビンに入れ、再び加熱してから出荷する仕事もある。

◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 圧搾機、もろみ搾り機

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

酒蔵(酒造工場)に勤務する。杜氏の主な出身地は全国に点在しており、出身地の名称を冠して「○○杜氏」と呼ばれる。南部杜氏、越後杜氏、丹波杜氏、但馬杜氏や能登杜氏、広島杜氏などがあり、それぞれ出身地を中心に、近隣の各地で就労している。
 酒造りは主として11月から3月までの冬季に行われるため、清酒製造で働く人の多くは農業をしながら農閑期の季節労働者として働いている。その間は、酒蔵(酒造工場)の近くの宿舎に泊まり込むことが多い。
 就業者の平均年齢は、季節限定の作業者は50歳代、通年雇用は40歳代となっている(2022年時点*)。就業者は従来はほとんど男性であったが、最近では女性も参入している。若年者の参入が少なく全体として高年齢化が進んでいる。
 農業の若い後継者が不足していることから、農閑期のみ清酒製造を行う形態では後継者が確保できないため、通年雇用で清酒製造を行うケースもある。実際、機械化された設備を持つ大きな清酒メーカーでは、1年を通じて酒造りが行われている。
 最近では政府等によるイベント開催など、日本酒の普及・啓蒙活動を通じて輸出促進の取組が行われており、海外向けに輸出量が大きく増加している。

*日本酒造杜氏組合連合会 令和6年日社連情報 令和四酒造年度 酒造従業員実態調査

清酒製造の年収

清酒製造の平均年収は397万円(令和7年賃金構造基本統計調査「食料品・飲料・たばこ製造従事者」・全国)。中央値の目安は369万円、年収レンジは286〜647万円、上位10%は563万円です。

平均年収
397万円
中央値(目安)
369万円
最低年収の目安
286万円
未経験・20代前半
上位10%
563万円
最高年収の目安
647万円
トップ層
時給(一般労働者)
1,847円
短時間労働者 1,184円
最低賃金との比
1.6倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
22.4万円
前年度比 +0.7万円

あなたの年収は、同じ年代の清酒製造の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

清酒製造の時給1,847円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.6倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
307万円
30代
358万円
40代
401万円
50代
439万円

平均年収と平均年齢(43.5歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
302万円
1〜3年
333万円
3〜5年
365万円
5〜10年
406万円
10年以上
454万円

雇用形態別の年収推定

正社員 397万円パート・アルバイト 167万円フリーランス・自営 417万円契約社員・派遣社員 309万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年341万円———
2022年345万円———
2023年342万円—1.96倍20.9万円
2024年366万円—1.78倍21.7万円
2025年397万円—1.67倍22.4万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

清酒製造の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在397万円 → 3年後 428万円 → 5年後 450万円 → 10年後 511万円(10年後の予想レンジ 439〜593万円)。年率の伸びは+2.6%と見ています。

397万円
現在
2026年
428万円
3年後
2029年
395〜466万円
450万円
5年後
2031年
406〜501万円
511万円
10年後
2036年
439〜593万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.23%求人賃金の勢い +0.5%AIの影響 +0.02%合計 +2.6%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

清酒製造の将来性スコア

47/100
★★☆☆☆
ふつう・全職業で348位
AI耐性
53点
参入障壁
39点
年収水準
18点
求人需要
55点
賃金の勢い
55点
人手不足(平均年齢)
56点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

清酒製造のAI代替リスク

47%
中程度
AIに奪われにくい順で全職業中275位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

清酒製造の求人需要

有効求人倍率
1.67倍
全職業で230位
求人需要
ふつう
55/100
求人賃金(月額)
22.4万円
前年度比 +0.7万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
43.5歳
労働時間
164時間/月
5年後の求人数
+7.9%
推定
10年後の求人数
+14.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:食品製造の作業員の年収・将来性

清酒製造に当たるアメリカの職業「食品製造の作業員」(米国の職業分類 51-3092)の年収の中央値は約665万円($42,290・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収397万円の1.7倍です。

日本:清酒製造アメリカ:食品製造の作業員
年収(日本=平均・米国=中央値)397万円665万円
$42,290
上位10%563万円927万円
$58,940
10年後の予想年収511万円884万円
$56,200
将来性スコア4753
AI代替リスク47% 中程度58% 中程度
求人需要求人倍率 1.67倍雇用の増減予測 +6.5%
2025–35・BLS
就業者数—17.5万人
時給(平均)1,847円
最低賃金の1.6倍
3,302円
$21.00
連邦最低賃金の2.9倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—高卒

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:技能工の平均月収を国別に比べる

清酒製造は国際標準職業分類で「技能工」に入ります。133か国・地域の技能工の平均月収を円に直すと、日本は月32.7万円で29位、1位はベルギーの月101万円です。アメリカは月84.6万円で日本の2.6倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は26位です。

1. ベルギー
101万円
2. デンマーク
100万円
3. スイス
99.9万円
4. アイスランド
96.4万円
5. ノルウェー
92.7万円
8. アメリカ
84.6万円
12. フランス
67.9万円
14. ドイツ
65.1万円
15. イギリス
61.6万円
21. 韓国
45.2万円
28. シンガポール
33万円
29. 日本
32.7万円

「技能工」全体の平均で、清酒製造だけの値ではありません(大工・左官・電気工事士などの建設の職人、溶接工・板金工・整備士、食品・製品づくりの職人など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は39.3万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。技能工の世界ランキングを全部見る →

清酒製造に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
3.8
指導
3.5
説明力
3.4
読解力
3.4
道具、機器、設備の選択
3.4
他者との調整
3.4
論理と推論(批判的思考)
3.3
継続的観察と評価
3.3

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

生産・加工
3.1
生物学
1.9
事務処理
1.9
工学
1.9
機械
1.8
化学
1.8
販売・マーケティング
1.8
顧客サービス・対人サービス
1.7

仕事の中身(よく行う活動)

機械装置の修理と保守を行う仕事を整理、計画する、優先順序を決める設備、構造物、材料を検査する機械、および機械製造のプロセスをコントロールする情報やデータを分析する上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る数値の算出・推計を行う仕事に関連する知識を更新し、活用する

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

清酒製造になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。杜氏、蔵人には、特定の地域出身の就業者が多いという特色から、入職経路は縁故により杜氏集団に入ることが多い。入職すると、最初は蒸米や酒母などの各部署の補助につき、少し経験を積むと各部署を担当する係員となる。その上には作業を統括する役として三役(もろみ主任、麹主任、酒母主任)があり、杜氏を補佐して毎日の作業内容の指示、管理などを行う。全体の責任者が杜氏であり、規模の大きいところでは杜氏補佐を置く場合もある。
 蒸米・麹・酒母・もろみの適否の判断など、人間の勘や経験によるところが多いため、経験や熟練に基づく判断力、観察力や洞察力が必要となる。
 関連する資格に厚生労働省の技能検定「酒造技能士」がある。
 清酒製造では多くは数カ月の間、寝食をともにし、様々な工程で協力して作業をするので、協調性や自分から進んで作業をする姿勢も求められる。
 杜氏集団に組み込まれて入職する以外に、清酒メーカーに雇用されるルートもある。

清酒製造のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「食料品・飲料・たばこ製造従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「53 製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2018。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。