義肢装具士
医師の指示の下に、身体の一部や機能を失った人が使う義肢や装具を製作するため、装着部位の採型・採寸、製作、身体への適合を行う。
仕事内容
事故や病気などで身体の一部を失った人が使う義手や義足などを「義肢」といい、まひや変形など身体の一部の機能が失われた人が使う医療具を「装具」という。医師の処方に基づいて、機能的で患部に負担をかけない義肢装具を製作するのが、義肢装具士の役割である。
義肢を作る場合、まず切断端の骨の形状や体重がどこにかかるかを観察し、凹型モデルを型採りする。そのモデルにギプス泥を注入して凸型モデルを作り、修正を加える。凸型モデルをもとに、プラスチックでソケットを作り、荷重のかかり具合を考えて、最も合理的に体重を支えられるようにソケットと義肢の各部分を連結するアライメントを行う。次に本格的な製作に入り、半完成状態の義肢を実際に使用する人の身体に装着し、具合の悪いところを調整して仕上げる。
装具を作る場合は、採寸して凹型モデルと凸型モデルを作り、製作に入る。最近では一部に既製品化されているパーツを利用することも多くなっている。
患部に負担をかけない義肢装具は、障害のある人の活動範囲を広げ、その能力発揮を助けるなど、生活の質の向上に役立っている。
義肢装具の製作には患者はもちろん、他の医療従事者とのコミュニケーションによって得られた情報と、医学知識、製作技術を合わせて、最適な義肢装具を製作する。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)
労働条件の特徴
義肢装具製作施設で働いている人のうち「義肢装具士」の有資格者だけが、依頼者に接して採型・適合・調整まで行うことができる。資格がなく、製作のみに携わっている人もいる。
納期に間に合わせるために、残業や休日出勤をする場合もある。
障害者スポーツやレクリエーションのサポート、途上国への国際支援活動などを行う義肢装具士もいる。
四肢切断の主たる原因は、かつては労働災害や交通事故による負傷など外傷によるものが大多数を占めていたが、現在では糖尿病などによる血管障害、悪性腫瘍が急速に増えている。高齢化社会を迎え、今後も義肢装具士が果たす役割は大きくなると見込まれる。
義肢装具士の年収
義肢装具士の平均年収は454万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の保健医療従事者」・全国)。中央値の目安は422万円、年収レンジは321〜754万円、上位10%は654万円です。
あなたの年収は、同じ年代の義肢装具士の中で上位何%?
入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。
義肢装具士の時給2,266円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.9倍です。都道府県別の最低賃金 →
年代別の年収推定
平均年収と平均年齢(37.6歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。
経験年数別の年収推定
雇用形態別の年収推定
年収の推移(統計の年ごと)
| 調査年 | 年収 | 就業者数 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 423万円 | — | — | — |
| 2022年 | 443万円 | — | — | — |
| 2023年 | 459万円 | — | 1.88倍 | 23.1万円 |
| 2024年 | 430万円 | — | 1.98倍 | 23.6万円 |
| 2025年 | 454万円 | — | 1.88倍 | 24.3万円 |
義肢装具士の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定
現在454万円 → 3年後 494万円 → 5年後 523万円 → 10年後 601万円(10年後の予想レンジ 517〜698万円)。年率の伸びは+2.9%と見ています。
年率の伸びの内訳
将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →
義肢装具士の将来性スコア
各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。
義肢装具士のAI代替リスク
AIによる仕事内容の変化
解説は準備中です。
AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →
義肢装具士の求人需要
有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。
アメリカでは:義肢装具士の年収・将来性
義肢装具士に当たるアメリカの職業「義肢装具士」(米国の職業分類 29-2091)の年収の中央値は約1,275万円($81,110・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収454万円の2.8倍です。
| 日本:義肢装具士 | アメリカ:義肢装具士 | |
|---|---|---|
| 年収(日本=平均・米国=中央値) | 454万円 | 1,275万円 $81,110 |
| 上位10% | 654万円 | 1,884万円 $119,810 |
| 10年後の予想年収 | 601万円 | 1,799万円 $114,400 |
| 将来性スコア | 60 | 74 |
| AI代替リスク | 10% 非常に低い | 22% 低い |
| 求人需要 | 求人倍率 1.88倍 | 雇用の増減予測 +12.9% 2025–35・BLS |
| 就業者数 | — | 9,390人 |
| 時給(平均) | 2,266円 最低賃金の1.9倍 | 6,290円 $40.00 連邦最低賃金の5.5倍 |
| 最低賃金 | 1,177円 全国加重平均・2026年度 | 1,140円 連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり |
| 入職に必要な学歴(米国) | — | 修士号(大学院卒) |
米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→
世界では:技術者・准専門職の平均月収を国別に比べる
義肢装具士は国際標準職業分類で「技術者・准専門職」に入ります。132か国・地域の技術者・准専門職の平均月収を円に直すと、日本は月39.2万円で33位、1位はルクセンブルクの月150万円です。アメリカは月102万円で日本の2.6倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は29位です。
「技術者・准専門職」全体の平均で、義肢装具士だけの値ではありません(医療技術者(臨床検査技師・放射線技師など)、技術者の補助、営業職、不動産仲介、パイロット・航海士など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は49.1万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。技術者・准専門職の世界ランキングを全部見る →
義肢装具士に必要なスキル・資格
必要スキル
job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。
必要な知識
必要資格
- 義肢装具士
- 1級義肢・装具製作技能士 国家資格
- 2級義肢・装具製作技能士 国家資格
job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。
学歴(働いている人の割合)
入職前の訓練期間
入職前の実務経験
なる難しさ:★★★★☆ やや難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)
義肢装具士になるには(未経験からの方法)
就くには(job tag)
経験と熟練が重要であることから、年齢にかかわらず働くことができる。技術を磨いていけば独立して開業することも可能である。
依頼者の状況は様々であり、幅広い専門知識と高度な技術、医学だけでなく工学的知識が必要である。理学療法士や作業療法士などと協力することも多い。
人体の形を再現する造形的なセンス、身体の一部として正しく機能させる工学的技術も必要となる。
義肢装具士のキャリアルートと年収アップ方法
解説は準備中です。