観光バス運転士

運送・運転 職業分類:13_084-01 信頼度 ★★★★★

別名:観光路線バス運転手、貸切観光バス運転手

定期観光バスや、修学旅行やツアーなど団体旅行のための貸切観光バスを運転する。

平均年収
453万円
レンジ 320〜752万円
最高年収の目安
752万円
上位10% 652万円
5年後の予想年収
533万円推定
2031年
10年後の予想年収
627万円推定
539〜728万円
将来性
61/100
★★★☆☆ ふつう
AI代替リスク
33%
低い
求人需要
高い
有効求人倍率 2.58倍

仕事内容

名所旧跡や観光施設を巡る定期観光バスや、修学旅行やツアーなどの団体旅行で使用する貸切観光バスを運転する。
 貸切観光バスの場合は、通常、乗車予定の3日ほど前に担当業務が決定するので、運行予定に基づいて道路の渋滞状況などの情報を集めて出発に備える。当日は、所属する営業所に出勤し、その日の運行予定路線と乗務する車両の確認をする。エンジンオイルや燃料の油量の確認、ブレーキの利き具合のチェック、ドアの開閉装置の点検等を行う。運行管理者からの点呼(連絡・指示の伝達)時には、健康管理面の確認や、検知器によるアルコールチェックを受ける。特に、経由地、発着時刻、宿泊場所などについて、バスガイドが同乗する場合はバスガイドとともに、運行管理者から詳しい指示を受ける。
 集合した客をバスに乗せ、添乗員やバスガイド、また、複数台で運行する場合は同僚の運転士と打ち合わせて目的地に向かう。走行中は常に安全運転を心がけ、車内安全面とともに車内の雰囲気にも気を配って楽しい旅行を演出することも必要となる。カーナビゲーション機能の装備等の運転支援機器類の整備によって、以前よりも運転負担が軽減されている。交通渋滞などにより、必ずしも予定の走行ができない場合もあるが、概ね指示されたスケジュール通りに観光地、食事や休憩場所を回れるように発着時刻に留意して運転する。予定のコースを終えて乗客を降ろしたら、営業所に戻って、作業日報に走行距離などを記入する。運行記録に関しては、デジタルタコグラフにより運行管理者がリアルタイムに把握するバス事業者もみられ、エコ運転等の運転スキル向上に有効活用されたり、運転士の日報作成の事務負担が軽減されているケースもある。

◇よく使う道具、機材、情報技術等
 バス車輌及び付属機器(デジタルタコグラフ、ドライブレコーダー、運行関連の連絡・記録用機器)、アルコール検知器

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

労働条件の特徴

観光バスを運行するバス会社、鉄道会社の子会社などに勤務する。就業者は男性が多いが、業界団体の調査結果によると、女性の割合は1.7%(2021年時点)となっており、少しずつではあるが増えている。通常は月給制であり、諸手当などの占める割合が高い。近年は運賃改定を原資とした給与水準の改善が進んでいる。
 勤務時間や勤務形態は、運転するコースによって異なる。勤務時間は平均すると1日8時間程度である。乗務時間については、例えば、空港とホテルの間のように近距離の乗務のものから、周遊観光など宿泊を伴う乗務のものまで、会社がどのような顧客向けのサービスを行うかによって幅がある。
 長時間、長距離の運転になる場合、交代運転手の配置が義務付けられており、安全への配慮がなされている。コースによっては早朝勤務や深夜勤務、宿泊もある。また、貸切バス全体でみると、平日は遠足や修学旅行、企業研修などのニーズがあり、土日祝日には日帰り観光ツアーや宿泊を伴う周遊観光のニーズがある。乗務のシフトによっては土日祝日にも勤務が生じる場合がある。年間を通じてみると、観光シーズンなど予想できる繁忙期と、そうでない閑散期のメリハリがあるため、計画的にまとまった休暇を取得しやすい。
 労働基準法や改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)の改正により、令和6年4月から時間外労働の上限規制が適用されるとともに、拘束時間等の基準が改められ、運転士の長時間労働の改善や、体力面での負担軽減の環境が整えられている。
 外国人旅行者にも個人旅行が広がり観光バスの需要があることから、業界団体が多言語での案内、Wi-Fiの整備等に取り組んでいる。
 また、運転士の人材確保に向けて、業界・事業者を挙げての取組みがみられる。例えば、女性が働きやすいよう、子育てと両立しやすいシフトの設定や、休憩室やトイレの整備をすること、また、若者の新規入職を意識し免許取得の支援等、社内の環境整備に積極的な企業が増えているのはその一端である。また、今後は外国人の採用も選択肢の一つとなっていくことが見込まれる。
 その他、業界団体として、カスタマーハラスメント防止の周知啓発など、運転士の働く環境改善に積極的に取り組んでいる。このようにして運転士の労働時間や拘束時間の労働条件向上、待遇改善、さまざまな工夫による日常業務の負担軽減策が図られており、人材確保や、よりよい働き方にむけた取組みが着実に進んでいる。

観光バス運転士の年収

観光バス運転士の平均年収は453万円(令和7年賃金構造基本統計調査「バス運転者」・全国)。中央値の目安は421万円、年収レンジは320〜752万円、上位10%は652万円です。

平均年収
453万円
中央値(目安)
421万円
最低年収の目安
320万円
未経験・20代前半
上位10%
652万円
最高年収の目安
752万円
トップ層
時給(一般労働者)
1,907円
短時間労働者 1,588円
最低賃金との比
1.6倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
26万円
前年度比 +0.8万円

あなたの年収は、同じ年代の観光バス運転士の中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

観光バス運転士の時給1,907円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の1.6倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
307万円
30代
360万円
40代
406万円
50代
447万円

平均年収と平均年齢(56.0歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
342万円
1〜3年
379万円
3〜5年
416万円
5〜10年
464万円
10年以上
520万円

雇用形態別の年収推定

正社員 453万円パート・アルバイト 190万円フリーランス・自営 476万円契約社員・派遣社員 353万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年404万円———
2022年399万円———
2023年453万円—2.62倍24.4万円
2024年461万円—2.61倍25.2万円
2025年453万円—2.58倍26万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

観光バス運転士の将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在453万円 → 3年後 499万円 → 5年後 533万円 → 10年後 627万円(10年後の予想レンジ 539〜728万円)。年率の伸びは+3.3%と見ています。

453万円
現在
2026年
499万円
3年後
2029年
461〜543万円
533万円
5年後
2031年
480〜594万円
627万円
10年後
2036年
539〜728万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) +0.69%求人賃金の勢い +0.48%AIの影響 +0.13%退職による人手不足 +0.2%合計 +3.3%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

観光バス運転士の将来性スコア

61/100
★★★☆☆
ふつう・全職業で107位
AI耐性
67点
参入障壁
12点
年収水準
36点
求人需要
82点
賃金の勢い
51点
人手不足(平均年齢)
98点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

観光バス運転士のAI代替リスク

33%
低い
AIに奪われにくい順で全職業中169位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

観光バス運転士の求人需要

有効求人倍率
2.58倍
全職業で95位
求人需要
高い
75/100
求人賃金(月額)
26万円
前年度比 +0.8万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
56.0歳
労働時間
168時間/月
5年後の求人数
+13.8%
推定
10年後の求人数
+24.8%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アメリカでは:路線・長距離バスの運転手の年収・将来性

観光バス運転士に当たるアメリカの職業「路線・長距離バスの運転手」(米国の職業分類 53-3052)の年収の中央値は約929万円($59,050・1ドル157.25円で換算)。日本の平均年収453万円の2.0倍です。

日本:観光バス運転士アメリカ:路線・長距離バスの運転手
年収(日本=平均・米国=中央値)453万円929万円
$59,050
上位10%652万円1,332万円
$84,700
10年後の予想年収627万円1,260万円
$80,100
将来性スコア6157
AI代替リスク33% 低い38% 低い
求人需要求人倍率 2.58倍雇用の増減予測 +4.1%
2025–35・BLS
就業者数—15.9万人
時給(平均)1,907円
最低賃金の1.6倍
4,403円
$28.00
連邦最低賃金の3.9倍
最低賃金1,177円
全国加重平均・2026年度
1,140円
連邦 $7.25。州ごとにもっと高い額あり
入職に必要な学歴(米国)—高卒

米国のデータは BLS(労働統計局)の OEWS と雇用予測、O*NET。米国の金額は1ドル157.25円で円に換算(為替は毎日更新)。日本は平均値・米国は中央値で、調査の職業の範囲も違うため、目安として見てください。アメリカの職業のくわしいデータ(英語)→

世界では:機械操作・組立・運転の平均月収を国別に比べる

観光バス運転士は国際標準職業分類で「機械操作・組立・運転」に入ります。133か国・地域の機械操作・組立・運転の平均月収を円に直すと、日本は月35.9万円で24位、1位はスイスの月105万円です。アメリカは月74.5万円で日本の2.1倍。物価の違いをならした購買力平価では、日本は22位です。

1. スイス
105万円
2. デンマーク
101万円
3. ベルギー
99.3万円
4. ノルウェー
90万円
5. アイスランド
86.9万円
10. アメリカ
74.5万円
13. フランス
61.7万円
14. ドイツ
60.9万円
16. イギリス
56.6万円
19. 韓国
46.2万円
24. 日本
35.9万円
36. シンガポール
25.2万円

「機械操作・組立・運転」全体の平均で、観光バス運転士だけの値ではありません(工場の機械オペレーター・組立工、トラック・バス・タクシー運転手、建設機械の運転など。)。日本は賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額(賞与を含まない月の額。賞与込みの月平均は42万円)、ほかの国は ILO の統計(各国の最新年)を今日の為替で円に換算。機械操作・組立・運転の世界ランキングを全部見る →

観光バス運転士に必要なスキル・資格

必要スキル

傾聴力
3.5
操作と制御
3.3
読解力
3.0
説明力
2.9
保守点検
2.9
故障等の原因特定
2.7
他者の反応の理解
2.7
修理
2.6

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

輸送
3.2
顧客サービス・対人サービス
2.1
地理学
1.2
日本語の語彙・文法
1.1
コミュニケーションとメディア
1.0
社会学
0.9
外国語の語彙・文法
0.9
人事労務管理
0.9

仕事の中身(よく行う活動)

乗り物を運転・操縦する情報を取得する法律や規定、基準を適用する継続的に状況を把握する仕事に関連する知識を更新し、活用する設備、構造物、材料を検査する上司、同僚、部下とコミュニケーションを取る情報の整理と検知を行う

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★☆☆☆ やや易しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

観光バス運転士になるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

学歴は不問だが、就業には大型自動車第二種免許が必要となる。同免許の受験資格は所定の免許を取得し、その運転経験が通算3年以上であることなどが条件である。そのため、これまではトラックドライバー、タクシー運転手などからの転職者が多かった。昨今の運転士不足の状況の中で、大型自動車第二種免許の取得を積極的に支援する企業が増えており、そうした場合、採用時には免許を持っていなくても、入社後に免許を取得するという条件で採用される。また、採用手段として求人エージェントの積極活用や、複数のバス事業者による合同面接会の開催等の取組みがみられる。このような動きもあり、前述のように必ずしも運転を職業とする者による転職だけでなく、他業種や業界未経験者からの入職が増えている。さらに、制度改正により、一定時間の特例教習を修了することで19歳から大型免許を取得できるようになっており、若年層が入職しやすい環境が整えられている。
 採用に当たっては、運転技能だけでなく、注意力や目と手足の正確で敏速な共応といった適性が重視される。また、安全意識の高さや交通法規等の遵法意識はもちろんのこと、接客業務として、適切なコミュニケーション力や丁寧な態度が求められる。乗務に当たっては、道路渋滞等さまざまなイレギュラーな状況に即応できる柔軟性や耐性が必要となる。
 採用されると1?2カ月の就業前訓練を受け、乗客に対する接遇、運転の実地訓練、周辺の地理などについて学習する。訓練修了時に行われる各営業所での実地試験に合格した後、業務に就く。経験を積むにつれて、宿泊を伴うコースや高速道路を長時間走るコースも担当する。また、勤務する企業によっては、路線(乗合)バスの運転士を経て観光バス運転士になる場合や、路線(乗合)バスと観光バスの双方に乗務する場合がある。定年年齢まで運転士の仕事を続ける者が多いが、運行管理や事務に異動し営業所の所長になる人もいる。事務職や管理職となる場合、社内試験制度があるケースもある。

観光バス運転士のキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「バス運転者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「61 自動車運転従事者」)(e-Stat、2026/11/01取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2018。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。