アクチュアリー

金融 職業分類:03_013-99 信頼度 ★★★☆☆

別名:保険数理人、年金数理人

数理の専門職として、確率論・統計学などの数理的手法を活用し、主として保険や年金などの分野で起こる不確定な事象を取り扱う。

平均年収
1,135万円
レンジ 609〜2,318万円
最高年収の目安
2,318万円
上位10% 1,924万円
5年後の予想年収
1,187万円推定
2031年
10年後の予想年収
1,241万円推定
1,068〜1,441万円
将来性
40/100
★★☆☆☆ 低め
AI代替リスク
84%
非常に高い
求人需要
低い
有効求人倍率 0.62倍

仕事内容

確率論・統計学などの数理的手法を活用して、主として保険や年金などの分野で起こる不確定な事象を取り扱う数理の専門職である。
 アクチュアリーが活躍する職業分野として、生保・損保会社や信託銀行、官公庁などがあげられる。最近では、コンサルタント会社に籍を置いて保険や年金に関わるコンサルティングをおこなうアクチュアリーや、監査法人に所属して中立的な立場から外部監査に携わるアクチュアリーもいる。
 業務は、①生保・損保会社において、保険事故発生率・損害額等の分析、保険料額決定、支払準備金額評価、会社の健全性確保のための収益管理等を行う「保険数理」、②信託銀行、生保会社、政令指定法人において、年金資産積立と年金負債のバランス、年金掛け金水準の適正性について検証し、基本運用方針策定に係る助言を行う「年金数理」、一般企業に対する退職金・企業年金制度に係る助言や企業の資産運用に関するリスクの測定を行うなどの「年金コンサルティング」、に整理することができる。官公庁では、保険会社が運営する商品の保険料やその計算方法などの認可、厚生年金制度や健康保険制度の保険料率の再検討などの保険行政に携わる。
 この業務の専門性は、以下により公的・法的に位置づけられている。
 (ⅰ)保険業法において、「すべての生保会社と一定の要件を満たす損保会社は、その取締役会で保険計理人を選任し、保険料の算出方法、準備金の算出方法をはじめ、保険計理人の職務遂行に関し必要な事項に関与させなければならない」とされ、この保険計理人の要件として「公益社団法人日本アクチュアリー会正会員かつ生保・損保会社での一定の保険数理業務経験」と定められている。
 (ⅱ)旧厚生年金保険法、確定給付企業年金法、国民年金基金において、「各基金、企業年金が厚生労働大臣に提出する毎年度の年金財政に関する年金数理関係書類には、それらが適正な年金数理に基づき作成されていることを年金数理人が確認の上署名押印しなければならない」とされ、この年金数理人の要件として「公益社団法人日本アクチュアリー会が実施する資格試験の全科目に合格または公益社団法人日本年金数理人会が実施する能力判定試験の全科目に合格し、かつ一定の年金数理業務経験」と定められている。
 このことから、わが国では一般的に、アクチュアリーとは公益社団法人日本アクチュアリー会正会員(同会が付与するアクチュアリー資格保有者)とされている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、パソコン

主なタスク

雇用形態(働いている人の割合)

正規の職員、従業員
1%

労働条件の特徴

勤務先は、生保・損保会社や信託銀行、官公庁である。就業者は正社員・正職員がほとんどである。
 日本アクチュアリー会の会員の業態分布についてみると、2025年3月末現在、生命保険40.6%、損害保険15.4%、信託6%、監査法人やコンサルティング会社その他38.0%となっている。
 労働条件は所属先の規定に従う。賃金については、専門職の賃金体系が適用されることが多い。入社後にアクチュアリー資格を獲得すれば、その時点で専門職の賃金体系適用者となることが多い。
 労働時間については、比較的規則的で完全週休二日制が一般的である。業務の性質上、提案・回答期日の厳守が義務付けられているため、決算期の前等、時季によっては残業が多くなる。
 近年、自然災害や国際紛争、宗教問題などリスクの多様化・複層化の中で、企業にとってリスクマネジメントの重要性は一層増大している。一方、保険の銀行窓販や来店型店舗等のチャネル多様化により、企業間競争はますます激しさを増している。これらを背景として、アクチュアリーもそれぞれのチャネルに合わせた商品開発やリスク管理が求められており、アクチュアリーへの需要は高まっている。

アクチュアリーの年収

アクチュアリーの平均年収は1,135万円(令和7年賃金構造基本統計調査「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」・全国)。中央値の目安は1,055万円、年収レンジは609〜2,318万円、上位10%は1,924万円です。

平均年収
1,135万円
中央値(目安)
1,055万円
最低年収の目安
609万円
未経験・20代前半
上位10%
1,924万円
最高年収の目安
2,318万円
トップ層
時給(一般労働者)
5,497円
短時間労働者 2,650円
最低賃金との比
4.7倍
全国加重平均 1,177円(2026年度)
求人賃金(月額)
31.1万円
前年度比 +0.9万円

あなたの年収は、同じ年代のアクチュアリーの中で上位何%?

歳 万円

入れた年齢・年収は送信・保存しません(この画面の中だけで計算)。同年代の分布は、この職業の年収の分布と年代別の年収(賃金構造基本統計調査の年齢による差から推計)から出しています。

アクチュアリーの時給5,497円は、最低賃金(全国加重平均1,177円・2026年度)の4.7倍です。都道府県別の最低賃金 →

年代別の年収推定

20代
792万円
30代
1,026万円
40代
1,244万円
50代
1,450万円

平均年収と平均年齢(39.4歳)から、賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金の形に合わせて推計。

経験年数別の年収推定

未経験
779万円
1〜3年
898万円
3〜5年
1,016万円
5〜10年
1,170万円
10年以上
1,348万円

雇用形態別の年収推定

正社員 1,135万円パート・アルバイト 477万円フリーランス・自営 1,191万円契約社員・派遣社員 885万円

年収の推移(統計の年ごと)

調査年年収就業者数有効求人倍率求人賃金(月額)
2021年1,030万円———
2022年781万円———
2023年948万円—0.70倍29.9万円
2024年903万円—0.64倍30.2万円
2025年1,135万円—0.62倍31.1万円

平均年収・中央値・上位10%の見かた →

アクチュアリーの将来予想年収(3年後・5年後・10年後)推定

現在1,135万円 → 3年後 1,166万円 → 5年後 1,187万円 → 10年後 1,241万円(10年後の予想レンジ 1,068〜1,441万円)。年率の伸びは+0.9%と見ています。

1,135万円
現在
2026年
1,166万円
3年後
2029年
1,076〜1,268万円
1,187万円
5年後
2031年
1,069〜1,322万円
1,241万円
10年後
2036年
1,068〜1,441万円

年率の伸びの内訳

賃金の基本の伸び +1.8%求人需要(人手不足) -0.29%求人賃金の勢い +0.41%AIの影響 -1.02%合計 +0.9%/年

将来予想年収 = 現在の年収 ×(1+年率の伸び)^年数。年率の伸びは、賃金の基本の伸び率に、有効求人倍率・求人賃金の前年差・AI代替リスクを足し引きして職業ごとに決めています。予測は保証ではありません。計算のしかた →

アクチュアリーの将来性スコア

40/100
★★☆☆☆
低め・全職業で458位
AI耐性
16点
参入障壁
94点
年収水準
98点
求人需要
17点
賃金の勢い
42点
人手不足(平均年齢)
13点

各要素は全職業の中での順位(0〜100)。配点:求人需要25・賃金の勢い15・年収水準15・AI耐性25・人手不足10・参入障壁10。

アクチュアリーのAI代替リスク

84%
非常に高い
AIに奪われにくい順で全職業中525位
非常に低い低い中程度高い非常に高い

AIによる仕事内容の変化

解説は準備中です。

AI代替リスクは、job tag の調査データ(仕事の性質・仕事の内容・スキル・知識)から、AI・ソフトウェアに置き換わりやすい要素と置き換わりにくい要素を比べて、全職業の中での相対的な位置を 0〜100% にした推定値です。考えかた →

アクチュアリーの求人需要

有効求人倍率
0.62倍
全職業で448位
求人需要
低い
23/100
求人賃金(月額)
31.1万円
前年度比 +0.9万円
就業者数
—
国勢調査
平均年齢
39.4歳
労働時間
162時間/月
5年後の求人数
-2.4%
推定
10年後の求人数
-4.3%
推定

有効求人倍率が1倍を超えると、求職者より求人の方が多い(人手不足)状態です。求人数の予測は、求人倍率・求人賃金の勢い・AI代替リスクからの推定です。

アクチュアリーに必要なスキル・資格

必要スキル

数学的素養
6.0
論理と推論(批判的思考)
5.9
読解力
5.6
説明力
5.6
新しい情報の応用力
5.3
傾聴力
5.3
複雑な問題解決
5.3
文章力
5.2

job tag のスキルのレベル(就業者の調査)。

必要な知識

数学
4.2
経済学・会計学
4.1
ビジネスと経営
3.4
事務処理
3.1
日本語の語彙・文法
2.8
法律学、政治学
2.7
販売・マーケティング
2.4
顧客サービス・対人サービス
2.3

仕事の中身(よく行う活動)

情報やデータを分析する意思決定と問題解決を行う数値の算出・推計を行う情報やデータを処理する情報の意味を他者に説明する仕事に関連する知識を更新し、活用する情報の整理と検知を行うコンピュータを用いて作業を行う

必要資格

job tag の「関連資格」。必須の資格か推奨の資格かは「就くには」の文で確かめてください。

学歴(働いている人の割合)

入職前の訓練期間

入職前の実務経験

なる難しさ:★★★★★ 難しい(学歴・訓練期間・実務経験・資格から)

アクチュアリーになるには(未経験からの方法)

就くには(job tag)

この仕事に就くために、まず、確率論・統計学などの数理的スキルを習得して生保・損保会社や信託銀行、官公庁等に就職し、保険数理・年金数理業務に携わり経験を積むのが一般的である。保険計理人・年金数理人としての業務を行うには日本アクチュアリー会正会員でなければならないため、同会が実施するアクチュアリー資格試験に合格することが、実質的な必須資格となっている。
 日本アクチュアリー会正会員になるには、前年度の3月末時点で満18歳以上の者を受験資格とする同会のアクチュアリー資格試験(第1次試験(基礎5科目)、第2次試験(専門2科目))に合格及びプロフェッショナリズム研修(初期教育)及び特定分野研修(初期教育)を修了しなければならず、正会員になって初めて「一人前」とされる。これには7年程度かかるといわれる。なお、日本アクチュアリー会によると、会員数は5,721人である。このうち女性は364人であり増えてきている。最近では、在学中からアクチュアリー資格試験に挑戦する学生のための対策講座を設ける大学もある。
 業務の専門性から転職は同じ業界内がほとんどであるが、離転職は少なく、独立開業はほとんどない。
 数学・統計等の数理能力は言うまでもないが、法令や会計基準等の変更を常にフォローする根気強さ、顧客との窓口である営業担当等とのチームワークで業務遂行できる協調性、専門用語が多い保険・年金についてわかりやすく説明できるコミュニケーション能力が重要とされる。また、海外への業務展開を図る保険会社の増加を反映して、英語の必要性が増しているという。

アクチュアリーのキャリアルートと年収アップ方法

解説は準備中です。

年収・就業者数・労働時間・年齢・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っている公的統計(賃金構造基本統計調査・国勢調査・職業安定業務統計)の全国の値で、その職業が属する職業分類の統計です。将来予想年収・将来性スコア・AI代替リスクは仕事ずかんの予測モデルによる推定値で、保証するものではありません。 掲載内容の訂正のご依頼は、お問い合わせの「掲載内容の訂正の依頼」からご連絡ください。 データの見かた
出典:令和7年賃金構造基本統計調査「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」、2025年度 職業安定業務統計(職業中分類「18 経営・金融・保険専門職業従事者」)(e-Stat、2026/10/31取得。統計の分類は job tag「職業分類対応表」による)、職業情報データベース(JILPT)・直近更新 2019。将来予想・スコア・年収レンジは仕事ずかんの推定。